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今月読んだ本with今年からのツン読(いのじゅうに)

 今月読んだ本とそのコメント

200712311藁の楯(講談社文庫)
 漫画『ビー・バップ・ハイスクール』の作者・きうちかずひろの初の長編小説。
 幼女を暴行死した指名手配犯。膨大な賞金が懸けられた犯人は、全国民から命を狙われることとなった。自首した犯人を護送するため、犯人のSPとなった主人公。命を懸けて守る相手なのかという自問の中で、護送中に様々な事件が降りかかる。

 アメリカ映画だと激しい銃撃戦が展開しそうなストーリー。しかし、日本。銃規制、法律、倫理観を軸に主人公の葛藤が描かれていく。次々に降りかかる事件、減っていく護送チームに悩む主人公という展開に引き込まれる。ただどのシーンもどこか物足りなさがあった。特に葛藤の元、倫理観が消化不良、思いっきりアクション小説でもよかったかも。


200712312議論のルールブック(新潮新書)
 ネット上で繰り広げられる議論の数々。しかし、建設的なものは少なく罵詈雑言が大半を占める。そんなネット上の議論に必要なことは議論の前提となるルールがないからだ。ということで、議論の作法を説いたのがこの本。ネット上で公開されている『議論のしかた』が元になっている。

 ネット上に限らず、議論がまとまらないということは良くある。もちろん、論点がかみ合ってないということが大きいが。根っこはディベートと違って、議論の論点が対立してないことが多いんじゃないかと思う。そんな時に相手に対してどう対応していくか?がこの本。一つの指針として。


200712313春、バーニーズで(文春文庫)
 子持ちの瞳と結婚した彰。ある日、家族で行ったバーニーズで、思いがけない出会いをする。

 何気ない日常生活の中で、壊れたり、変化したりする人を描いた吉田修一らしい小説。買い物、通勤電車、街の描写がいまそこにいるように感じるところがすごい。いい小説です。


200712314真贋
 思想家・吉本隆明氏のエッセイもしくはインタビュー?
 物事に対する捉え方、考え方を得る。断片的だけど、この本を読んで大事にしたいこと。

 ・物事の根っこを押さえること。
  すべての物事に対するなぜ?は、その疑問の根っこを押さえなければ解決しない。物事を感覚的に捉えないこと、捉えさせないこと。

 ・すべてのものは善と悪を併せもっている。
  いいことも悪いこともすべてを含めてよしとしたい。

 ・復古的、懐古的考え方は通用しない。
  『昔は良かった』とかはよく言ったり、聞いたりします。前向きに、過去は振り返るのではなく温故知新の精神で考える。


200712315アサッテの人
 芥川賞の受賞作。
 突如疾走してしまった叔父。アパートに残された日記を元に主人公は小説を書くこととした。

 タイトル『アサッテの人』は叔父のことだが、なぜ叔父がアサッテの人なのか?アサッテとは何か?を 主人公の回想と小説の草稿で語られる本作。
 なんとない日常、たとえそれが幸せであろうとも打破しようとする人の欲求。その欲求に囚われてしまった人の末路。誰もが心の片隅に持っているアサッテ的な欲を渇望している人にはオススメの一作。


で、とりあえず積んでおく本。

道をひらく
マチウ書試論・転向論
ZOKUDAM
見えないドアと鶴の空
岸和田だんじり祭りによるまちづくり―文化と伝統景観を生かして
街場の中国論
ザ・シークレット
流しのしたの骨 (新潮文庫)
映画館と観客の文化史 (中公新書)
ホルモー六景
Love,Peace & Green たりないピース2
発達障害の子どもたち (講談社現代新書)

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