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今月読んだ本with今年からのツン読(2008年4月)

 今月読んだ本とそのコメント。独断と偏見の5点満点で評価します。

200804302森博嗣の道具箱―The Spirits of Tools (中公文庫)
 道具についてのあれこれを書いたコラムを文庫化したもの。特に工作少年である森博嗣氏の道具に対するこだわりを強く感じる。また、そのこだわりの基点となる考え方や発想法があふれてくる一冊。

 自分の道具に対するこだわりはなんだろうか?いつも使ってる道具、万年筆、ノート、はさみ、かばん、携帯、デジカメ、etc。一つ一つの道具に対するこだわりを考えていると、自分がいままでに培ってきただろうライフハックのようなものを再認識できる気がする。また、同時に自分にとって何が足りてないかも考えさせられる。
★★★☆☆


200804301ノルウェイの森 下 (講談社文庫)
 主人公は、ハンブルク空港に到着した飛行機の中で流れるビートルズの「ノルウェイの森」を聴き、18年前に死んだある女性のことを思い出していた。
 施設に入った「直子」との癒しと文通の日々。そして、講義が同じになった「緑」との日々。主人公の20代の思い出が描かれる。

 施設にいる「直子」とのやさしい日々で終わる上巻。そして、下巻からは、直子のルームメイト・レイコの回想が始まる。心の傷を負った日々を語るレイコに、若干ひいた。
 というか、やたら愛情表現や感情表現が、性描写なのはなぜなのか?そういう物語だとかメタファーだとか言ってしまうとそれまでだが、共感する部分がないではないので解せない。切なく優しい物語だけど、セックスと死がやたらとフューチャーされて、共感する部分もあるだけに、洗脳されそうな気味悪さが印象に残った。
★★★☆☆


200804303その数学が戦略を決める
 エール大学の気鋭の計量経済学者が書いた統計についての本。
 未来のワインの値段を決め、症状から病気を予測し、最適の結婚相手まで決める「絶対計算」とはなにか?

 ワインの値段を決めるのはそのプロの仕事。しかし、素人でも値段を決めることができるのが絶対計算と呼ばれるもの。
 どんな物事でも因果関係がわかっているものは実は少ない。プロはその経験や直感を使って結果を導き出していく。素人がそれをするためには膨大なデータを使ったデータ解析を行うことで予測するしかない。そんな相関関係をいろんな業界で導き出す実例をだしていく本書。
 相関関係を導き出すもとが幅広い、ワインでは降雨量との関係で美味いワインをはじき出し、はたまたクレジットカードの返済率から自動車事故の発生率をはじき出す。
 統計で相関関係を導き出すのは簡単かも知れない。しかし、安易に相関関係に頼るのも確かに危ない。どの業界でもその相関関係を導き出すためのバックボーンが必要そうだ。
★★★☆☆


蓼喰う虫 (新潮文庫)

 お互いが不倫を認め合うものの別れきれない不思議な夫婦関係。そして、時々はさまれる義父と義父の愛人と人形浄瑠璃で語られる浮世離れした世界。どこか人をくったような話ばかりだが、読み進めていくと違和感なくすーっと飲み込めてしまう。内容はどうあれ、純文学もたまにはいいもんです。
★★★☆☆

200804304映画館と観客の文化史 (中公新書)
 映画館の始まりから今までを書かれた本書。

 ここ10年ほどで映画を観る環境は劇的に変化してきた。ビデオとDVDの台頭、シネコンの興隆、町にある映画館の閉館。ホームシアターが安価になり、自宅で済ませる人も多いかもしれない。個人的には映画は映画館で観るものだと思う。テレビドラマも、演劇も、映画もそれぞれの出力媒体に応じた演出がされているはずだから。そして、娯楽や文化の原点がそこにあると思うからどんな街にも映画館があって欲しいと思う。
★★★★☆


200804305君たちに明日はない(新潮文庫)
 リストラ請負会社に勤める村上真介の仕事はクビ切り面接官。メーカーや銀行など様々な会社に出向き、リストラを断行する。仕事と恋の人間ドラマ。

 5つの会社を1社1話として展開されるストーリー。クビを切った中間管理職からは殴られることもあるが、皆がハッピーになるような前向きなクビ切り話が多い。特に3話目ででてくる友人銀行マンのクビ切りは、浪花節で熱いものを感じる。
 リストラという重い話をテーマにしながらも笑って泣かせる展開は面白く、クビ切りにあった人たちも前向きに進もうとする姿が小気味いい。
 続編として、『借金取りの王子』がでています。
★★★★☆

で、とりあえず積んでおく本。

道をひらく
マチウ書試論・転向論
ZOKUDAM
岸和田だんじり祭りによるまちづくり―文化と伝統景観を生かして
街場の中国論
もえない―Incombustibles
日本数寄(ちくま学芸文庫)
幸福論 (第1部) (岩波文庫)
カンガルー・ノート (新潮文庫)
をんな紋―まろびだす川 (角川文庫)
持たない暮らし (中経の文庫)
街場の現代思想 (文春文庫)
タマや (河出文庫)


ブクログ→
こんな本を読んでいる。

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