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今月読んだ本with今年からのツン読(2008年11月)

 今月読んだ本とそのコメント。独断と偏見の5点満点で評価します。


200811301新釈 走れメロス 他四篇
 妄想作家・森見登美彦氏が書いた古典新訳集。古典のエッセンスを使いつついつもの森見ワールドを楽しめる珠玉の一冊。『山月記』、『藪の中』、『走れメロス』、『桜の森の満開の下』、『百物語』の5話からなり、あいもかわらず京都と京大と京大生を中心とした話がつづられる。
 話のたびに文体も変わり、パスティーシュ小説のようでもある。とことん妄想に走り続ける森見氏だけにこんな芸当も出来たのか(失礼!)とあらためて見直してしまった。

 個人的には、後悔先に立たない、もしくは後悔かどうかもわからない斉藤秀太郎が登場する山月記と守るべき約束とはなにかをとにかくくだらない戦いに変換した走れメロスがよかった。
★★★★☆


200811302街道をゆく 11 肥前の諸街道 (朝日文庫)
 司馬遼太郎の『街道をゆく』シリーズ。現在、朝日文庫として再リリース中だったので地元の箇所を購入。11巻、肥前の諸街道では、福岡から佐賀を通り長崎までの道のりが書かれている。

 タイトルどおり、街道を歩きながらの旅行記だが、ただの旅行記ではなく司馬遼太郎の歴史や文化に関する視点が、土地に記憶された歴史の厚みが紐解いていく楽しさがある。

 福岡にある蒙古塚では鎌倉時代の元寇から、鎌倉時代の戦い方や元の位置づけなどに思いをはせる。唐津では、8キロに及ぶ防風林野である虹の松原や朝鮮出兵の起点となった名護屋城、長崎では海外貿易やキリシタンにまつわる話が展開される。司馬遼太郎が歩けば、歴史の空白がない土地などどこにもないのだろう。
★★★☆☆


200811303週末起業 (ちくま新書)
 サラリーマンの企業入門書。まずは、就業以外の空き時間を使って起業してみる、それが週末企業。企業なんていうほど簡単ではないけど、空き時間を使ったちょっとした小遣い稼ぎと思えばいいし、うまく軌道にのればそのまま企業も夢じゃない。

 企業を目指さなくても、普段の会社以外の空き時間を見つめなおすことができる1冊でもある。
★★★☆☆


200811304フルタイムライフ (河出文庫)
 美大を卒業し機器製造会社の事務職に就職した春子。大学時代の友達、なれない仕事と職場の同僚たち。新入社員の10ヶ月を描いた小説。

 『きょうのできごと』の柴崎友香が描いた新人OLの10ヶ月間。そこにはただ流れていく日常が描かれていく。けっして劇的ではなく、ちょっとだけ抑揚がある日常。でも、10ヵ月後を読むといつの間にか成長した春子をみることができる。ある意味、この何もないことを感じさせずにいつの間にか変化を感じてしまうのが柴崎友香の持ち味か。刺激的なものが読みたい人にはオススメしません。
★★★☆☆


で、とりあえず積んでおく本。

ZOKUDAM
岸和田だんじり祭りによるまちづくり―文化と伝統景観を生かして
街場の中国論
日本数寄(ちくま学芸文庫)
幸福論 (第1部) (岩波文庫)
カンガルー・ノート (新潮文庫)
最後の授業 ぼくの命があるうちに DVD付き版
イルカと、海へ還る日(講談社文庫)
をんな紋―あふれやまぬ川 (角川文庫)
日本という方法―おもかげ・うつろいの文化 (NHKブックス)
女人囃子がきこえる
私の個人主義(講談社学術文庫)
さくら (小学館文庫 に 17-2)
「日本」とは何か 日本の歴史00 (講談社学術文庫 1900 日本の歴史 0)
それからの海舟 (ちくま文庫)
禅語遊心 (ちくま文庫)

ブクログ→
こんな本を読んでいる。

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