ブックオフ買収のその後、出版業界はどうなる?

 大日本印刷をはじめとして、丸善や講談社、小学館などの書籍関係の会社がブックオフの株の取得を目指すという報道があったのが約一ヶ月前。様々な憶測や方向性などが語られつつ、大手の報道機関でもいくつかの記事が挙がるようになってきました。


ブックオフ株取得:出版再編の序章 敵対から共存へ、大手の思惑 - 毎日jp
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20090608ddm012040003000c.html

【ドラマ・企業攻防】ブックオフ“改善計画” 黒子の大日本印刷が表舞台へ - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/090606/biz0906062000008-n1.htm

大日本印刷がブックオフに出資した理由(前編) - 日経ビジネスonline
http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20090615/197667/


 個人的にはブックオフをはじめとした古本屋はあまり活用してません。しかし、古本屋は大切。これからいったいどうなっていくのかは、静観するしかないですが、消費者もしくは本好きの立場から一言。

 本はとにかく買うタイプで、理由はいくつかあります。例えば、蒐集家としてのアイテムとか。でも、一番の理由は、買わないとなくなるから。
 ベストセラーや有名作家の作品以外の本はいつになっても大体書店にならんでます。でも、それ以外の8割くらいの本は5年後、本屋に並んでいるのかあやしい。特に特殊な嗜好の本だったり、専門的な本だったりすると欲しいときに手に入らないというのは非常に歯がゆいです。
 ただ、そんな本が大半を占めてるというは事実。これは本に限ったことじゃなく、CDやDVDでもたぶん一緒だと思う。

 この問題を解消するには?
 一つは、古本屋の存在。ニッチな本であっても、そういう本こそ古本屋に置いてあるもの。データベースがあって簡単に探せるとすごくよい。いまこれができるのは知ってる範囲だとamazonとブックオフ、あとごくごく一部の古本屋さんです。
 そしてもう一つは、電子書籍としての販売ができること。書籍という固体としての場所をとらない以上、電子ファイルとして流通できれば刷数に悩まされることもない。

 本好きの中ではやっぱり本は紙という信仰はまだまだ根強いけど、個人的にはTPOによるかなと思ってる。むしろ、もっと電子書籍が普及して使いやすく、読みやすいのであればそっちのほうがいいかもしれない。

 しかし、いまの現状をみれば電子書籍の普及にはまだまだ時間がかかりそう。AppleのiTunesやiPodのようなガジェットの登場で、音楽販売に勢いがついたように電子書籍でもならんだろうか?
 そういう意味で言うとGoogleのブック検索は本をスキャンしたものがでてきますが、ある意味、電子書籍といえば電子書籍。個人的には欲しいものと違いますが、きっかけでブレイクさえしてくれればなんでもいい。


 さて、今回の買収で電子書籍はなにもかわらないでしょうが、流通は大きなてこ入れが入るのでしょうね。いまのメリットを残しながらデメリットを改善できればよいですが、企業の売り上げ優先みたいな対策がでないことだけを祈ります。

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今月読んだ本with今年からのツン読(2009年4月)

 今月読んだ本とそのコメント。独断と偏見の5点満点で評価します。


200904301ホノカアボーイ (幻冬舎文庫)
 映画『ホノカアボーイ』に感動し、原作本を手にとってみた。
 本書は、著者である吉田玲雄氏がハワイのホノカア島に滞在して数ヶ月を過ごした体験をもとにした紀行文。
 ホノカア島で過ごした日々とホノカア島にいる人たちとの交流、静かな町で静かに流れる時間を楽しめる一冊。一つ一つの出来事に笑って、ドキドキして、涙するそんな話がつまってます。

 ちなみに映画では、原作の登場人物をモチーフに一つの物語として暖かくなるフィクションになってました。
★★★★★


200904302夢の扉の開き方
 ドラゴンゲートのトップレスラー・CIMAの自伝。
 CIMAにとってはレスラー人生を揺るがすような出来事があった2008年。無事に復帰し、2009年は最前線で戦っている。そんなCIMAの子ども時代から、闘龍門への入門から現在にいたるまでがCIMAの言葉で書かれている。
 CIMAがプロレスラーへの道を歩んだこと、闘龍門からドラゴンゲートへの移行、そして首の怪我と付き合いつつ大会に出場していた時期など。それぞれ、プロレス的にオブラートにつつまれた部分もあるが、本人の言葉で当時の気持ちがつづられていて面白かった。
★★★★☆


200904303プリンセス・トヨトミ
★★★★★


で、とりあえず積んでおく本。

ZOKUDAM
岸和田だんじり祭りによるまちづくり―文化と伝統景観を生かして
街場の中国論
日本数寄(ちくま学芸文庫)
幸福論 (第1部) (岩波文庫)
カンガルー・ノート (新潮文庫)
最後の授業 ぼくの命があるうちに DVD付き版
をんな紋―あふれやまぬ川 (角川文庫)
日本という方法―おもかげ・うつろいの文化 (NHKブックス)
女人囃子がきこえる
私の個人主義(講談社学術文庫)
「日本」とは何か 日本の歴史00 (講談社学術文庫 1900 日本の歴史 0)
禅語遊心 (ちくま文庫)
日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか (講談社現代新書)
完本 1976年のアントニオ猪木 (文春文庫)
DOG & DOLL
ドラマで泣いて、人生充実するのか、おまえ。
ZOKURANGER

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今月読んだ本with今年からのツン読(2009年2月)

 今月読んだ本とそのコメント。独断と偏見の5点満点で評価します。


200902281イルカと、海へ還る日(講談社文庫)
 映画「グラン・ブルー」のモデルであり、巣潜りの第一人者であるジャック・マイヨールの自伝。巣潜りでは、医学者をも驚愕させる前人未到の100メートルに達し、また自らをイルカ人間と呼ぶ海の王者。そんな、ジャック・マイヨールの子供の頃のイルカとの出会いから、人間の限界への挑戦が書かれている。

 ジャック・マイヨールが最初にイルカと出会ったのは唐津の海だった。この出会いから海とイルカへの想いがつながりがつづられる。水族館での生活の中でイルカとの交流を深め、巣潜りでは海との交流を深めていく様、常に自分の中にある感性と理論をもち少しでも海の底へと向かおうとする様はすばらしい。
 そんなジャック・マイヨールも74歳で自ら命を絶ってしまった。海ではなく陸の上での死、氏は何を思っていたのだろう?

 文中、専門的な事柄もいくつか書かれているが、邦訳した関邦博氏の解説があり、海へ潜ったときの人体への影響などがわかりやすく書いてある。
★★★★☆


200902282メメント・モリ
 メメント・モリは、「死を想え」という意味。

 生と死をイメージする写真と言葉がつづられる。
★★★☆☆


200902283まほろばの国で (幻冬舎文庫)
 『毎日新聞』朝刊連載の「さだまさしの日本が聞こえる」から精選されたさだまさし氏のエッセイ集。

 1999年から2002年までに掲載されたエッセイを掲載されている。当時のコンサートなどの活動の話やニュースなどの時事ネタをおりまぜつつのエッセイ。すでに10年ほどが経過しているので、時事ネタとしては風化していそうだが、さだまさし氏の言葉には風化を感じない。
★★★★☆

200902284告白
 ある中学1年生の終業式の日の教室。校内でわが子を亡くしてしまった担任の女性教師は、子どもがクラスの生徒に殺されたとの衝撃の事実を口にし、死の真相を独白していく。第一章・聖職者に始まり、モノローグ形式で事件をそれぞれの立場から語られていく。

 面白い。久しぶりに一気に読みきってしまった。
 第一章の女性教師の独白は折り紙つき、しかし中二となり新学期に突入した学級を描いた第二章になるとさらに背筋がゾクゾクとする。いったい、この小説はどこへ向かおうとしているのか?また、それぞれが1人称で書かれていることで、人の裏側をいやというほどだしている。この陰湿さからくる後味の悪さが消えない。でも、ワクワク感がそれを上回りついつい読み進めてしまう。
 デビュー作とは思えない書き筋、次回作にも期待したい。
★★★★☆


夜市 (角川ホラー文庫)200902285
 何でも売っている不思議な市場「夜市」。幼いころ夜市に迷い込んだ祐司は、弟と引き換えに「野球選手の才能」を手に入れた。野球部のエースとして成長した裕司だったが、常に罪悪感にさいなまれていた。

 大人向けのジュブナイルといった感じ、2作掲載されているが異界に迷い込んだ話である。しかし、いずれも成長譚でありながら成長譚ではない。
 「夜市」ではかつて子ども時代のバッドエンドな冒険のその後が書かれているよう。その物語を発端としたすでに成長したものの葛藤や悩みがあふれてくる。
 もう1作の「風の古道」がお気に入り。小さな頃、公園のなかで迷い込んだ神々が歩く道。そこで経験する友人の死と道の放浪者との出会いの冒険。どこか冷酷でどこかノスタルジックな話。

 雰囲気はホラーだけど中身はホラーじゃありません。オススメの一冊。
★★★★☆

で、とりあえず積んでおく本。

ZOKUDAM
岸和田だんじり祭りによるまちづくり―文化と伝統景観を生かして
街場の中国論
日本数寄(ちくま学芸文庫)
幸福論 (第1部) (岩波文庫)
カンガルー・ノート (新潮文庫)
最後の授業 ぼくの命があるうちに DVD付き版
をんな紋―あふれやまぬ川 (角川文庫)
日本という方法―おもかげ・うつろいの文化 (NHKブックス)
女人囃子がきこえる
私の個人主義(講談社学術文庫)
「日本」とは何か 日本の歴史00 (講談社学術文庫 1900 日本の歴史 0)
禅語遊心 (ちくま文庫)

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今月読んだ本with今年からのツン読(2009年1月)

 今月読んだ本とそのコメント。独断と偏見の5点満点で評価します。

200901311悪人
 保険外交員の女が殺害された。捜査線上に浮かぶ男。彼と出会ったもう一人の女。加害者と被害者、それぞれの家族たち。群像劇は、逃亡劇から純愛劇へ。なぜ、事件は起きたのか?なぜ、二人は逃げ続けるのか?そして、悪人とはいったい誰なのか。

 悪いやつが罪を犯すのか、それとも罪を犯した人間が悪いやつなのか、起こした罪はいつどうすれば償えるんだろうか....。
 一人一人の登場人物に細かくスポットをあててあり、事件よりも各登場人物の負の部分が見え隠れする。自分を正当化するための嘘やいいわけ。どの登場人物にも被害者面をしようとする側面がある。いったい何を信じればいいんだろうか?読後にいろいろなことを考えてしまう一冊。
★★★★☆


200901312それからの海舟 (ちくま文庫)
 文字通り、維新後の勝海舟の姿をおった一冊。

 歴史の教科書の中では、江戸城の無血開城を西郷と行った英雄であるが、維新後はさっぱり登場してこない。そんな勝海舟は維新後に何をしていたのか?義に厚い海舟は最後まで徳川家の幕臣としての自分を全うしていく。
★★★★☆


200901313グラスホッパー (角川文庫)
★★★☆☆

で、とりあえず積んでおく本。

ZOKUDAM
岸和田だんじり祭りによるまちづくり―文化と伝統景観を生かして
街場の中国論
日本数寄(ちくま学芸文庫)
幸福論 (第1部) (岩波文庫)
カンガルー・ノート (新潮文庫)
最後の授業 ぼくの命があるうちに DVD付き版
イルカと、海へ還る日(講談社文庫)
をんな紋―あふれやまぬ川 (角川文庫)
日本という方法―おもかげ・うつろいの文化 (NHKブックス)
女人囃子がきこえる
私の個人主義(講談社学術文庫)
「日本」とは何か 日本の歴史00 (講談社学術文庫 1900 日本の歴史 0)
禅語遊心 (ちくま文庫)
メメント・モリ
まほろばの国で (幻冬舎文庫)
夜市 (角川ホラー文庫)

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今月読んだ本with今年からのツン読(2008年12月)

 今月読んだ本とそのコメント。独断と偏見の5点満点で評価します。

200812301さくら(小学館文庫)

★★★☆☆

で、とりあえず積んでおく本。

ZOKUDAM
岸和田だんじり祭りによるまちづくり―文化と伝統景観を生かして
街場の中国論
日本数寄(ちくま学芸文庫)
幸福論 (第1部) (岩波文庫)
カンガルー・ノート (新潮文庫)
最後の授業 ぼくの命があるうちに DVD付き版
イルカと、海へ還る日(講談社文庫)
をんな紋―あふれやまぬ川 (角川文庫)
日本という方法―おもかげ・うつろいの文化 (NHKブックス)
女人囃子がきこえる
私の個人主義(講談社学術文庫)
「日本」とは何か 日本の歴史00 (講談社学術文庫 1900 日本の歴史 0)
それからの海舟 (ちくま文庫)
禅語遊心 (ちくま文庫)
グラスホッパー (角川文庫)

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今月読んだ本with今年からのツン読(2008年11月)

 今月読んだ本とそのコメント。独断と偏見の5点満点で評価します。


200811301新釈 走れメロス 他四篇
 妄想作家・森見登美彦氏が書いた古典新訳集。古典のエッセンスを使いつついつもの森見ワールドを楽しめる珠玉の一冊。『山月記』、『藪の中』、『走れメロス』、『桜の森の満開の下』、『百物語』の5話からなり、あいもかわらず京都と京大と京大生を中心とした話がつづられる。
 話のたびに文体も変わり、パスティーシュ小説のようでもある。とことん妄想に走り続ける森見氏だけにこんな芸当も出来たのか(失礼!)とあらためて見直してしまった。

 個人的には、後悔先に立たない、もしくは後悔かどうかもわからない斉藤秀太郎が登場する山月記と守るべき約束とはなにかをとにかくくだらない戦いに変換した走れメロスがよかった。
★★★★☆


200811302街道をゆく 11 肥前の諸街道 (朝日文庫)
 司馬遼太郎の『街道をゆく』シリーズ。現在、朝日文庫として再リリース中だったので地元の箇所を購入。11巻、肥前の諸街道では、福岡から佐賀を通り長崎までの道のりが書かれている。

 タイトルどおり、街道を歩きながらの旅行記だが、ただの旅行記ではなく司馬遼太郎の歴史や文化に関する視点が、土地に記憶された歴史の厚みが紐解いていく楽しさがある。

 福岡にある蒙古塚では鎌倉時代の元寇から、鎌倉時代の戦い方や元の位置づけなどに思いをはせる。唐津では、8キロに及ぶ防風林野である虹の松原や朝鮮出兵の起点となった名護屋城、長崎では海外貿易やキリシタンにまつわる話が展開される。司馬遼太郎が歩けば、歴史の空白がない土地などどこにもないのだろう。
★★★☆☆


200811303週末起業 (ちくま新書)
 サラリーマンの企業入門書。まずは、就業以外の空き時間を使って起業してみる、それが週末企業。企業なんていうほど簡単ではないけど、空き時間を使ったちょっとした小遣い稼ぎと思えばいいし、うまく軌道にのればそのまま企業も夢じゃない。

 企業を目指さなくても、普段の会社以外の空き時間を見つめなおすことができる1冊でもある。
★★★☆☆


200811304フルタイムライフ (河出文庫)
 美大を卒業し機器製造会社の事務職に就職した春子。大学時代の友達、なれない仕事と職場の同僚たち。新入社員の10ヶ月を描いた小説。

 『きょうのできごと』の柴崎友香が描いた新人OLの10ヶ月間。そこにはただ流れていく日常が描かれていく。けっして劇的ではなく、ちょっとだけ抑揚がある日常。でも、10ヵ月後を読むといつの間にか成長した春子をみることができる。ある意味、この何もないことを感じさせずにいつの間にか変化を感じてしまうのが柴崎友香の持ち味か。刺激的なものが読みたい人にはオススメしません。
★★★☆☆


で、とりあえず積んでおく本。

ZOKUDAM
岸和田だんじり祭りによるまちづくり―文化と伝統景観を生かして
街場の中国論
日本数寄(ちくま学芸文庫)
幸福論 (第1部) (岩波文庫)
カンガルー・ノート (新潮文庫)
最後の授業 ぼくの命があるうちに DVD付き版
イルカと、海へ還る日(講談社文庫)
をんな紋―あふれやまぬ川 (角川文庫)
日本という方法―おもかげ・うつろいの文化 (NHKブックス)
女人囃子がきこえる
私の個人主義(講談社学術文庫)
さくら (小学館文庫 に 17-2)
「日本」とは何か 日本の歴史00 (講談社学術文庫 1900 日本の歴史 0)
それからの海舟 (ちくま文庫)
禅語遊心 (ちくま文庫)

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マイクル・クライトン氏 死去

 突然の訃報に驚いた。マイクル・クライトン氏、ガンにより66歳で死去。

 大好きな作家だった。いつも新刊がでれば発売と同時に買っていた海外作家はこの人のみ。
 最新のテクノロジーや社会問題を即座にとりあげ、そして読ませるエンタテイメントの要素も持ち合わせていた。ニュースでもそうだが、ジュラシックパークの原作者と言えば一般的にわかりやすい。原作となった作品は銃らしくパークにとどまらない。

 取り上げる題材は社会問題や人間のおごりに継承を鳴らすものなど多岐に渡る。映画監督も務めたことがあり、1973年の『ウエストワールド』では、機械で制御された西部劇のテーマパークでロボットの反乱を描いた。後にそのプロットはDNAとカオス理論という最新のテクノロジーを使って『ジュラシックパーク』となって現代に現れる。他にも日米貿易摩擦を扱った『ライジング・サン』、セクハラとパワハラを扱った『ディスクロージャー』、ナノテクを扱った『プレイ』などがある。最近では、温暖化問題を扱った『恐怖の存在』など。

 知識と先見性を併せ持った稀代の作家さんでした。以下、刊行されている書籍とその映画化作品群です。(ジョン・ラング名義は除く)

 『緊急の場合は
 『アンドロメダ病原体』 ・・・・ 映画化『アンドロメダ…』
 『五人のカルテ』 ・・・・ 海外ドラマ『ER 緊急救命室』の原作と言われる。
 『サンディエゴの十二時間
 『ターミナル・マン』 ・・・・ 映画化『電子頭脳人間』
 『大列車強盗』 ・・・・ 『大列車強盗
 『北人伝説』 ・・・・ 映画化『13ウォーリアーズ
 『失われた黄金都市』 ・・・・ 映画化『コンゴ
 『スフィア―球体』 ・・・・ 映画化『スフィア
 『トラヴェルズ―旅、心の軌跡
 『ジュラシック・パーク』 ・・・・ 映画化『ジュラシック・パーク
 『ライジング・サン』 ・・・・ 映画化『ライジング・サン
 『ディスクロージャー』 ・・・・ 映画化『ディスクロージャー
 『ロスト・ワールド―ジュラシック・パーク2』 ・・・・ 映画化『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』
 『エアフレーム―機体
 『タイムライン』 ・・・・ 映画化『タイムライン』
 『プレイ―獲物
 『恐怖の存在
 『NEXT

 ニフティサーブにデビューしたときはジュラシックパークの数学者に憧れてマルカムなんてハンドルを使ってました。

 ご冥福をお祈りします。


マイクル・クライトン公式ホームページ

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今月読んだ本with今年からのツン読(2008年10月)

 今月読んだ本とそのコメント。独断と偏見の5点満点で評価します。

200810311もしも、私があなただったら(光文社文庫)
 会社を辞め、ふるさとの博多で小さなバーを経営する藤川啓吾。その藤川の元に会社時代の友人の妻・美奈が突然訪ねてくる。美奈は藤川に対して驚くような相談を持ちかけてくる。

 成熟した人間関係の上に表現される中年の恋愛劇。ドロップアウトした主人公・啓吾、夫婦関係が冷めた美奈など第二の人生を軸として複雑な心境を背景とした恋愛模様が繰り広げられる。ただ、いろいろと勘繰らせる伏線の割にはどちらかというとおとなしい展開だと感じた。
 この小説の面白さは、タイトルのとおり、相手がどう考えていたか?どう考えているか?という思念に縛られた主人公の右往左往ぶりにあると思う。人と接するときに必ず考えてしまうこと、読者に対してはいろいろと共感がわいてしまう部分じゃなかろうか。
★★★☆☆


200809305祭りのゆくえ―都市祝祭新論
 『祭り』を観るとその町や地域、社会の在り方が見えてくる。
 現代の祭りをみることで、これからの社会の姿をみようというのが本書だ。

 取り上げられた祭りは、阿波踊り、よさこい、ねぶた、博多山笠など。
 特によさこい(YOSAKOI)は日本中を席巻しかなり気になる存在だ。また取り上げられた祭りはどれもどこかで行われている祭りをコピーして土着化させたものばかりだ。
 いまでは東京の夏の風物詩の一つとなっている高円寺の阿波踊りも徳島の阿波踊りを模倣したもので、高円寺の成功とともに関東一円に阿波踊りが広まった経緯が紹介されている。また、高知のよさこいも北海道のYOSAKOIソーラン祭りを筆頭に日本全国への広がりを見せている。
 いずれも模倣とはいえ、年々回を重ねるごとにレベルも上がり一つの祭りとしての地域への定着化が図れている。しかしながら、従来までとは違った地域の在り方に多大に祭りの在り方が影響を受けていることも書かれている。
 また、博多祇園山笠の章では、山笠の祭り(神事)としての神秘性・閉塞性、模倣した北海道**地区の地域を活性化させるための努力、両地区の邂逅などが書かれていて非常に興味深いものがあった。


 本書を読んで、現代の祭りとこれまでの祭りの違いは何だったか?という問いに対しては二つあると思われる。
 ひとつは神社仏閣を中心とした神事としての祭りか否か(イベントか)、もうひとつは祭りが目的として行われているのか手段として行われているのか?後者は特に地域との結びつきをどうするかという点で顕著に現れる。
 特にイベントとしての祭りがこれから10年後、20年後にどのような姿となっているかという点は興味があります。

 社会、地域、家族の在り方が変わっていく中で、どのような形にしても祭りが人の心を支えている部分が垣間見える良書です。
★★★★★


200810312「世間」とは何か (講談社現代新書)
 よく使われる『世間』という言葉。しかし、世間とは何かと考えるとそれは形があるようでなく、掴みどころがない。しかし、社会の中でこれほどあいまいでありながら必要な言葉はない。
 本書ではこの『世間』にスポットをあてる。有史以来、日本の中で世間もしくはそれと同等な概念を社会の在りようとあわせて掘り下げていく。古くは万葉集などから始まり、夏目漱石の坊ちゃんなどからその時代の世間があぶりだされる。

 個人的には敷居が高かった。もっと、予備知識を勉強してから本書に取り組みたい。
★★★☆☆


2008103198予知夢(文春文庫)
 映画化にあわせて読み始めたガリレオシリーズ。本書はシリーズ2冊目、1話読み切りの短編が5編入っている。
 超常現象やオカルトと思える事件を科学的論理的考察力で解明していく。今回は、予知夢やポルターガイストといった現象が解明される。超常現象が紐解かれる楽しさはもちろんあるが、その紐解かれた後のトリックや真相が特に面白い。
 超常現象と思ってしまう草薙刑事と事件の真相を知る登場人物たちの視点の違いや、解明されるとあっという間に垣間見える人間味やどろくささがこのシリーズの面白さかもしれない。
★★★☆☆


2008103199容疑者Xの献身(文春文庫)
 ガリレオシリーズ3作目。3作目でとうとう長編小説となった。
 高校で数学教師をしている石神は、アパートの隣で暮らす花岡靖子に思いを抱いていた。ある日、靖子のもとに元夫の富樫があらわれる。口論の末に富樫を殺してしまう靖子。そこに石神は救いの手を差し伸べる。

 大学時代の友人であり湯川が唯一天才と言い切れる数学者・石神との切なく哀しい攻防は見物。そして、人間模様の面白さにひきつけられる。そして、あっと驚くようなトリックの存在には脱帽した。仮にシリーズではなくてもミステリとしてよくできた作品だった。
★★★★★


200810315箱舟はいっぱい (小学館文庫)
 藤子・F・不二雄氏が1970年代に作成されたSF短編集3巻目。
 今読んでもまったく遜色のない内容、特に扱われている社会問題が色あせないのはすごい。

 地球滅亡の危機を前に脱出ロケットへの搭乗権を巡り隣家が仲たがいする『箱舟はいっぱい』。戦後、孤島で一人こもっていた兵士・太吉。日本へ戻ると故郷はダムの下に沈んでいた『ノスタル爺(じい)』。過去に夢カメラとして映像化された『ミニチュア製造カメラ』、『タイムカメラ』などがある。
 ドラえもんなどでみせるファンタジーな要素にどこかシニカルな風刺が面白い短編がそろっている。
★★★★☆


200810316きいろいゾウ(小学館文庫)
 なかばかけおち同然で都会から田舎へ移ってきた夫・無辜歩(ムコさん)と妻・妻利愛子(ツマ)。売れない小説家ムコさんと明るい妻の幸せな田舎暮らしの日々。ある日、ムコさんに届いた手紙をもとに、ムコさんはツマを残して東京へと向かってしまう。

 わけありの二人のほのぼのとした田舎暮らしの日々がつづられる。ツマが語る日常とムコさんの日記で締めくくられる日々の記録。ほのぼのとした幸せな生活を送りながらも、それぞれが過去に背負った陰がゆっくりと二人の生活を蝕んでしまう。読後感は台風一過のような感じ、映画化するとおもしろいかも
★★☆☆☆


で、とりあえず積んでおく本。

道をひらく
ZOKUDAM
岸和田だんじり祭りによるまちづくり―文化と伝統景観を生かして
街場の中国論
日本数寄(ちくま学芸文庫)
幸福論 (第1部) (岩波文庫)
カンガルー・ノート (新潮文庫)
最後の授業 ぼくの命があるうちに DVD付き版
イルカと、海へ還る日(講談社文庫)
をんな紋―あふれやまぬ川 (角川文庫)
日本という方法―おもかげ・うつろいの文化 (NHKブックス)
女人囃子がきこえる
私の個人主義(講談社学術文庫)
新釈 走れメロス 他四篇
街道をゆく 11 肥前の諸街道(朝日文庫)

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今月読んだ本with今年からのツン読(2008年8月)

 今月読んだ本とそのコメント。独断と偏見の5点満点で評価します。


200808311アルケミスト―夢を旅した少年
 羊飼いの少年サンチャゴは、アンダルシアの平原からエジプトのピラミッドに向けて旅に出た。そこに、彼を待つ宝物が隠されているという夢を信じて。少年は、錬金術師の導きと旅のさまざまな出会いと別れのなかで、人生の知恵を学んで行く。

 おとぎ話のような話がつまった冒険譚であり、成功譚。読みようによっては『Good Luck』や『ザ・シークレット』自己啓発書のようでもある。欲しいものは意外と近くにあるもの、後は自分しだいってことか。 
★★★★☆


200808312覘き小平次
 一日中、押入れ棚に引きこもり、わずかの隙間から世間を覗く、売れない役者、小平次。友人で囃子方の安達多九郎の誘いで、狂言怪談の幽霊役の依頼をうける。一座とともに奥州へと向かう小平次。しかしその興行の裏には、ある仕掛けが施されていた…。

 お岩さんを描いた『嗤う伊右衛門』などに続く古典怪談のリメイク小説。妬み、恨み、愛などなど登場人物たちに絡み合う様々な縁を心理描写で細かく描いてある。久しぶりの京極ワールド、いつ読んでも驚き楽しませてくれる。ミステリのような味わいもあり、でも『嗤う伊右衛門』と同じようにテーマは理解しがたい愛の形にあるのかもしれない。
★★★★☆


200808313不機嫌な職場~なぜ社員同士で協力できないのか
 職場の中がなぜかギスギスしているのか、社員どうしがなぜ助け合えないのか?そんな会社が陥っている状況を解析して、その解決策を紹介してくれるのが本書。

 助け合いが少なかったり、愚痴が不満がぽろぽろと出てくる場面はよく目にするようになった。なぜか?一つは成果主義の導入により、個人の力は向上したが、チームとしての力が低下したこと。仕事の専門化が進み、各人が把握する領域が狭く深くなってしまったこと。などなど、確かに今の職場にてらしてもなるほどと思うこともある。また、個人的には急激な社会的な変化や価値観の変化にも一因があると思う。
 このような問題点に対しては、Googleなどの企業を例に解決策を提示している。それは福祉的な面であったり、社員みずからがアイデアを創出し動く仕組みづくりだったりする。そのまま仕組みとして取り入れることは難しいかもしれないが考える種にはなりそう。
★★★★☆


200808314ひとびとの跫音〈上〉
 司馬遼太郎が近代日本を描いた『坂の上の雲』のスピンオフともいえる小説。
 『坂の上の雲』に登場した人物たちの親族を描いており、後日譚のような位置づけとなっている。『坂の上の雲』を執筆するにあたり、主人公として登場した秋山好古、秋山真之、正岡子規の三名の親族に挨拶のために一席をもうけた話などもある。特に子規の妹の律、養子の正岡忠三郎など、子規に関連する方々の描写が多かった。

 個人的には、偉人の子孫・親戚と言えどいわば普通の人なわけで、あまりぴんとこなかった。むしろ、このように掘り下げて執筆することができる司馬遼太郎氏をすごいと思った一冊でした。
★★☆☆☆


200808315旧暦はくらしの羅針盤
 暦は近年こそ太陽暦ですが江戸期までは太陰暦、くらしもそれに見合った言葉と行動様式があって、今もそれは残っている、そんなこんなを簡略に案内した本。

 現在は使われなくなった旧暦。しかし、大安や仏滅また24節季などニュースやくらしではまだまだ息づいている。旧暦がつくられた経緯から日本の季節とその風土にあわせて、生活や仕事をいかに行っていけばよいかが記載されている。
★★★★☆

で、とりあえず積んでおく本。

道をひらく
ZOKUDAM
岸和田だんじり祭りによるまちづくり―文化と伝統景観を生かして
街場の中国論
日本数寄(ちくま学芸文庫)
幸福論 (第1部) (岩波文庫)
カンガルー・ノート (新潮文庫)
ひとびとの跫音〈下〉 (中公文庫)
最後の授業 ぼくの命があるうちに DVD付き版
イルカと、海へ還る日 (講談社文庫 ま 59-1)
をんな紋―あふれやまぬ川 (角川文庫)
もしも、私があなただったら (光文社文庫)
日本という方法―おもかげ・うつろいの文化 (NHKブックス)
女人囃子がきこえる
私の個人主義 (講談社学術文庫)
美女と竹林
探偵ガリレオ (文春文庫)
「世間」とは何か (講談社現代新書)
?(Question)こそが人生の答え
祭りのゆくえ―都市祝祭新論

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今月読んだ本with今年からのツン読(2008年4月)

 今月読んだ本とそのコメント。独断と偏見の5点満点で評価します。

200804302森博嗣の道具箱―The Spirits of Tools (中公文庫)
 道具についてのあれこれを書いたコラムを文庫化したもの。特に工作少年である森博嗣氏の道具に対するこだわりを強く感じる。また、そのこだわりの基点となる考え方や発想法があふれてくる一冊。

 自分の道具に対するこだわりはなんだろうか?いつも使ってる道具、万年筆、ノート、はさみ、かばん、携帯、デジカメ、etc。一つ一つの道具に対するこだわりを考えていると、自分がいままでに培ってきただろうライフハックのようなものを再認識できる気がする。また、同時に自分にとって何が足りてないかも考えさせられる。
★★★☆☆


200804301ノルウェイの森 下 (講談社文庫)
 主人公は、ハンブルク空港に到着した飛行機の中で流れるビートルズの「ノルウェイの森」を聴き、18年前に死んだある女性のことを思い出していた。
 施設に入った「直子」との癒しと文通の日々。そして、講義が同じになった「緑」との日々。主人公の20代の思い出が描かれる。

 施設にいる「直子」とのやさしい日々で終わる上巻。そして、下巻からは、直子のルームメイト・レイコの回想が始まる。心の傷を負った日々を語るレイコに、若干ひいた。
 というか、やたら愛情表現や感情表現が、性描写なのはなぜなのか?そういう物語だとかメタファーだとか言ってしまうとそれまでだが、共感する部分がないではないので解せない。切なく優しい物語だけど、セックスと死がやたらとフューチャーされて、共感する部分もあるだけに、洗脳されそうな気味悪さが印象に残った。
★★★☆☆


200804303その数学が戦略を決める
 エール大学の気鋭の計量経済学者が書いた統計についての本。
 未来のワインの値段を決め、症状から病気を予測し、最適の結婚相手まで決める「絶対計算」とはなにか?

 ワインの値段を決めるのはそのプロの仕事。しかし、素人でも値段を決めることができるのが絶対計算と呼ばれるもの。
 どんな物事でも因果関係がわかっているものは実は少ない。プロはその経験や直感を使って結果を導き出していく。素人がそれをするためには膨大なデータを使ったデータ解析を行うことで予測するしかない。そんな相関関係をいろんな業界で導き出す実例をだしていく本書。
 相関関係を導き出すもとが幅広い、ワインでは降雨量との関係で美味いワインをはじき出し、はたまたクレジットカードの返済率から自動車事故の発生率をはじき出す。
 統計で相関関係を導き出すのは簡単かも知れない。しかし、安易に相関関係に頼るのも確かに危ない。どの業界でもその相関関係を導き出すためのバックボーンが必要そうだ。
★★★☆☆


蓼喰う虫 (新潮文庫)

 お互いが不倫を認め合うものの別れきれない不思議な夫婦関係。そして、時々はさまれる義父と義父の愛人と人形浄瑠璃で語られる浮世離れした世界。どこか人をくったような話ばかりだが、読み進めていくと違和感なくすーっと飲み込めてしまう。内容はどうあれ、純文学もたまにはいいもんです。
★★★☆☆

200804304映画館と観客の文化史 (中公新書)
 映画館の始まりから今までを書かれた本書。

 ここ10年ほどで映画を観る環境は劇的に変化してきた。ビデオとDVDの台頭、シネコンの興隆、町にある映画館の閉館。ホームシアターが安価になり、自宅で済ませる人も多いかもしれない。個人的には映画は映画館で観るものだと思う。テレビドラマも、演劇も、映画もそれぞれの出力媒体に応じた演出がされているはずだから。そして、娯楽や文化の原点がそこにあると思うからどんな街にも映画館があって欲しいと思う。
★★★★☆


200804305君たちに明日はない(新潮文庫)
 リストラ請負会社に勤める村上真介の仕事はクビ切り面接官。メーカーや銀行など様々な会社に出向き、リストラを断行する。仕事と恋の人間ドラマ。

 5つの会社を1社1話として展開されるストーリー。クビを切った中間管理職からは殴られることもあるが、皆がハッピーになるような前向きなクビ切り話が多い。特に3話目ででてくる友人銀行マンのクビ切りは、浪花節で熱いものを感じる。
 リストラという重い話をテーマにしながらも笑って泣かせる展開は面白く、クビ切りにあった人たちも前向きに進もうとする姿が小気味いい。
 続編として、『借金取りの王子』がでています。
★★★★☆

で、とりあえず積んでおく本。

道をひらく
マチウ書試論・転向論
ZOKUDAM
岸和田だんじり祭りによるまちづくり―文化と伝統景観を生かして
街場の中国論
もえない―Incombustibles
日本数寄(ちくま学芸文庫)
幸福論 (第1部) (岩波文庫)
カンガルー・ノート (新潮文庫)
をんな紋―まろびだす川 (角川文庫)
持たない暮らし (中経の文庫)
街場の現代思想 (文春文庫)
タマや (河出文庫)


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今月読んだ本with今年からのツン読(2008年3月)

 今月読んだ本とそのコメント。独断と偏見の5点満点で評価します。

200803311悪魔とプリン嬢 (角川文庫)
 パウロ・コエーリョの『そして七日目には....』三部作の完結編。2作目は『ベロニカは死ぬことにした』。
 一週間で人と社会はどう変わっていくのか?をテーマにした『そして七日目には....』
 今回は、1週間以内に人が1人死ねば莫大なお金が手に入ると言われたらどうするのか?難題を突きつけられたプリン嬢とさびれた辺境の町・ヴィスコスの人々が悪意の誘惑との葛藤に1週間を翻弄される。ストーリーの中にはいくつもの宗教的な神話や寓話が織り交ぜてある。そこには問いかけられた誘惑に対する個人の選択の有無、そして選択をしなかったとしてもその結果を背負わざるを得ない人としての運命のようなものが綴られる。また、小さな町で起こった出来事だけどそれが世界の縮図たるとも。小難しいようですが、後味はスッキリする小説です。
★★★☆☆


200803312散歩もの
 ふと立ち寄った町の食堂でただただ食事を取るだけなのに虜になってしまう『孤独のグルメ』の久住 昌之、谷口 ジローのコンビがおくる漫画。今回はタイトルのとおり散歩もの。ふと立ち寄った街を歩きながら主人公が物思いにふけっていく。
 今回は、散歩ということで、街によって視点が変わるのでグルメよりも若干落ち着かない感じがした。それでも、読んでると散歩がしたくなる本。自分が住んでいる街も知らない道を歩くと違うものが見えてくるかもしれない。
★★★☆☆


200803313ほんとはこわい「やさしさ社会」 (ちくまプリマー新書)
 最近、社会がどこか窮屈になってきた感じがする。その一つの答えが本書。

 いつの間にか「やさしさ」を強要するようになってしまった社会。でも、その「やさしさ」が従来とは違うものになっていると指摘する。これまでの「やさしさ」とは、間違ったことや失敗したことを許す『治癒的なやさしさ』。しかし、いま求められている「やさしさ」は、間違ったことをしないようにする『予防的なやさしさ』だという。

 この「やさしさ」の違いの一例として例えば電車で席を譲る行為があげられていた。お年寄りや妊婦さんに対して席を譲る行為は確かにやさしさだ。しかし、予防的なやさしさが働くと断られた場合に相手に気を使わせてしまうと感じてしまい、結果なにもなかったことにしてしまうという。他にも授業中の私語は、話しかけてきた友人の言葉を断ると悪いというやさしさだという。どこか納得してしまう内容。
 こういう木をみて森を見ずなやさしさが浸透することで、間違いが起こせない窮屈な社会になってきている気はする。そして、なるべく揉め事を起こさないようにしようという社会でもあるかな。

 とはいえ、窮屈は窮屈だ。で、どうするか?あまり打開策的なものはないのだけど、入社時に言われた「失敗を恐れずにやりましょう」という言葉よろしくなにをやるにもガツガツするのと、友人・知人に対してはコミュニケーションを闊達にして理解してもらうしかないのかな?
★★★☆☆


200803314ノルウェイの森 上 (講談社文庫)
 村上春樹のベストセラー小説。オススメされたので読んでみることにした。
 主人公の大学生活が始まる。自殺した幼なじみのキズキの影を心に持ちつつ、その恋人だった直子と同じ学部の緑との日々が過ぎていく。

 静かに優しくすすんでいく恋愛小説。
 女性に人格がなく男視点な小説の印象。恋愛表現が全部セックスなのはどうなのよ思いつつも、結構面白く読めてしまった。さて、下巻はどうなることやら。
★★★☆☆


200803315数学でつまずくのはなぜか (講談社現代新書 )
 中学、高校で習う数学。得意な人もいれば苦手な人もいる。また、数学が何のために必要なのか?なぜ数学を学ばなければいけないのかという疑問はたえずわいてくる。そんな数学嫌いだったり、数学への疑問への回答を示したのが本書だ。数学がわからなかった人もこれから数学を学びたい人もこの一冊を読むだけで心構えがかわってくるはず。

 内容は、代数、幾何、解析など中学で習う数学を一つ一つ掘り下げつつ純粋に数学の話となっている。しかし、やさしい。なぜそのようになるかの理解を提供してくれる。
 たまには数学を楽しむのもいいんじゃなかろうか。
★★★★☆

で、とりあえず積んでおく本。

道をひらく
マチウ書試論・転向論
ZOKUDAM
岸和田だんじり祭りによるまちづくり―文化と伝統景観を生かして
街場の中国論
映画館と観客の文化史 (中公新書)
もえない―Incombustibles
日本数寄(ちくま学芸文庫)
その数学が戦略を決める
幸福論 (第1部) (岩波文庫)
蓼喰う虫 (新潮文庫)
森博嗣の道具箱―The Spirits of Tools (中公文庫)
ノルウェイの森 下 (講談社文庫)

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今月読んだ本with今年からのツン読(2008年2月)

 今月読んだ本とそのコメント。独断と偏見の5点満点で評価します。


200802291ザ・シークレット
 宗教チックな自己啓発書。
 偉人たちが用いていたある法則を解説し、読者の明日を明るくする。

 すべては考え方一つでどうにでもなるものだということ。自己啓発書なのでおいしいエッセンスだけ得れればそれでよいと思う。
★★★☆☆


200802292流しのしたの骨
 三女こと子19歳の視点で描かれるちょっと変わった家族の話。
 規律を重んじる家族想いの父、こだわりをもつ母、おっとりして頑固な長女そよ、妙ちきりんで優しい次女しま子、末子で長男の律。6人家族の宮坂家でおこる晩秋から春までの出来事を描いた物語。

 ゆったりとした時間が流れる物語。何気ない家族の日常がつづられている。
 でも、このゆったりとして妙ちくりんな世界になじめなかった。よくわかりません。
★★☆☆☆


200802293本棚
 誰もが覗きたくなる人の本棚。
 著名人の本棚と本に対する想いを語る本。登場する著名人は、石田衣良さん、角田光代さん、中島らもさん、みうらじゅんさん、喜国雅彦さんなどなど。偶然にも直木賞をとった桜庭一樹さん、芥川賞をとった川上未映子さんなどタイムリーな方々もいる。
 それぞれ個性的な本棚で、本や本棚にたいする想いが書かれててよい。
 思わずビジュアルに目を惹かれてしまう川上未映子さんはかなりの純文学少女のようです。
★★★★☆


200802295発達障害の子どもたち (講談社現代新書)
 友人やらいとこやら、周りにちびっ子が増えてきた。
 子どもたちの行動にはいつも驚かされる。何やるかわからないし、突然機嫌を損ねてしまったり。そんな中で最近のニュースでみる発達障害の子どもも気になる。
 発達障害とはなんなのか?先天的なものなのか?それとも躾によるものなのか?どのように接していけばよいのか?というわけで、この本を手にとってみた。
 
 本書は、発達障害の子とかかわった場合にどうするべきかを事例をあげながら丁寧に書かれている。発達障害児の能力に一長一短があり、適切に接し、その能力にあわせた生活を支援することができるようにすることが大事であると。また、親としての決断も重要な意味をもつこと、行政の対応の遅れなども書かれている。
 新書という手に取りやすい形で様々な視点から書かれた良書。子どもたちと接することがある人には一度手にとって読むことをすすめたい。
★★★★☆


200802294見えないドアと鶴の空
 クールでちょっとエロい男が主人公で、自分をみつめる骨太小説が多い白石一文。今回もクールな男性が主人公で、2年前に会社をやめてフリーライターである。関係が冷めた妻がいるが、その妻の友人と抜き差しならない関係になる。と、ここまでは、思っていた展開だった。しかし、中盤なぜかオカルトっぽい展開に....。
 自分も含めて、すぐそばにいる妻でも、長い付き合いの友人でも、実は知らないことばかりである。なんて本旨はわかりつつも、どうも物語に入り込めなかった。
★★☆☆☆


で、とりあえず積んでおく本。

道をひらく
マチウ書試論・転向論
ZOKUDAM
岸和田だんじり祭りによるまちづくり―文化と伝統景観を生かして
街場の中国論
映画館と観客の文化史 (中公新書)
もえない―Incombustibles
日本数寄(ちくま学芸文庫)
その数学が戦略を決める
ほんとはこわい「やさしさ社会」 (ちくまプリマー新書)
数学でつまずくのはなぜか (講談社現代新書 )
幸福論 (第1部) (岩波文庫)
蓼喰う虫 (新潮文庫)

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本棚談義

200802113
 昨日の家のみ。飲みながらいろんな話もさることながら、我が家の本棚が気になるようす。

 最近の悩みは、本が飽和しきって、置く場所がないこと。午前中をかけて掃除しましたが、テーブルに山積みになっている本を別の場所に移動するのがやっと。捨てきれないのが難点ですが、本好きには切っても切り離せない問題です。

 うちの本棚は、主人の私が雑食なのも手伝って、ミステリ、SF、純文学、歴史モノ、漫画、実用書、技術書、写真集、映画のパンフ、etcと揃い踏み。途中から、本とかその周辺の話ばかりになってしまいました。それはそれで悪くない飲みです。ウンチクが聞きたいときは是非うちで家飲みを。

 そうそう、見たらいかんとこに限って見つけられてしまうのはなんでだろ...。それはいかんってsweat01


 さてさて、著名人の本棚を覗くというコンセプトの本はいろいろとあり、興味本位に買ってしまいます。ちょっと紹介。

200802111本棚が見たい!
 10年以上前に出版された本。週刊ダイアモンドの連載を1冊にまとめてあります。ビジネス誌だけあって、登場する方々も筒井康隆氏、細川護熙氏、山田風太郎氏などなどちょっと硬派?揃い。この人にこの本棚ありといった楽しみ方ができます。特に内藤陳氏の本棚は必見。すでに棚ではなく本でできた山、いつか本にのみこまれてしまうんじゃないかと思ってしまう。そんな内藤陳氏の一言は『読まずに死ねるか』です。あっぱれ。

 ちなみに、この本は伯父の本です。よかったら一読ください。

200802112書斎曼荼羅 1 ― 本と闘う人々
 文庫情報誌「IN・POCKET」の連載を1冊にまとめたもの。講談社の文庫情報誌ということで、登場する方々は有栖川有栖氏、大沢在昌氏、京極夏彦氏などなど講談社で本を出している方が多い。
 本棚の様子は全部漫画になっているが、コメンテータの観察の様子も描かれていて写真よりもわかりやすいかも。本棚の中身よりも、まさに書斎と本棚についてそれそれの持ち主が語った1冊。本の上を歩くなど、本の収納方法に驚かされる。

200802293本棚
 最近、刊行された本。石田衣良氏、角田光代氏、中島らも氏などなど純文学とか文化人よりな人選?こちらは本棚についてというよりはどんな本を読むかとかそういう内容が多い。
 今年の芥川賞受賞者・川上未映子氏、直木賞受賞者・桜庭一樹氏など旬な人が載っているのも面白い。ちなみに川上未映子氏は純文学少女のようです。

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今月読んだ本with今年からのツン読(2008年1月)

 今月読んだ本とそのコメント。今年から5点満点で評価します。

200801311ホルモー六景
 京都を舞台にした大学生の青春活劇を描いた『鴨川ホルモー』。その鴨川ホルモーのサイドストーリー6編を描いたのがこの『ホルモー六景』。前作の周辺でおきていた恋のまつわる話ばかりだ。第一景・鴨川(小)ホルモーは、京都産業大学玄武組の二人静と呼ばれる二人の女性オニ使いの話。女性の友情と恋と約束がホルモーを動かす。第四景・同志社大学黄竜陣では、芦屋君の元彼女であるトモエが登場し、本編の恋愛話の裏側を語る。当然、前作は必読。本筋ありの本作ですが、どちらかといえば、こっちのほうが面白かった。
★★★★☆

200801312タカイ×タカイ(講談社ノベルス)
 Xシリーズ3作目。地上15メートルに掲げられた他殺体の謎を小川と真鍋が追う。
 トリックというトリックではないと思ったが、目的と手段を考えればなんとなくわかる。でも、最後に明らかになる本当のトリックは、『藪の中』の話のよう。ミステリーにもとめるのは、誰が犯人なのか、トリックの答えなのか、動機なのか...。森作品はついつい別の視点で読んでしまう。
 さて、今回は椙田や西之園の動きが活発化。シリーズを通して動いているなにかがそろそろでてくるのか?
★★★★☆

200801314日本の歴史をよみなおす (全) (ちくま学芸文庫)
 学校で習ったりして一般的に知られている歴史は、習ったその時点でわかっている歴史だ。中学校の頃、歴史で習った源頼朝の絵も、実は頼朝ではない可能性があり、今の教科書では『伝源頼朝像』として習われている。本書はそうしたいままで一般的に知られている歴史的な事実を研究結果をもとに再考されている。再考の対象は生活だったり、男女だったり、天皇だったり、また歴史を学ぶことにでわかる日本人の原点にもメスをいれてある。
 いま何を考え、何をするかは、過去を学ぶことでいろいろと助けになる。歴史認識や、当時の人たちが何を考えどういう様式で生活していたのかという視点は非常に興味があり、現実の諸問題を考える手助けになるものだと思う。本書は女性社会、女性の地位についてや、日本と日本人の成り立ちなど常識をゆさぶられるものばかりで面白い。是非一度読んでみてください。
★★★★★


200801313リピート(文春文庫)
 最後の2行でどんでん返しがあった『イニシエーション・ラブ』の作者・乾くるみ氏のSFミステリ。タイムトラベルもの。過去へのタイムトラベルをはたした主人公たち、しかし、仲間たちはまた1人また1人と亡くなっていく。謎が謎を呼び、タイムパラドックスをうまく使った展開は面白い。ただ、ミステリとして読むとなんとなく情報(伏線?)が消化不良、しかも謎解きが突然な感じをうける。SFとしてみると、登場人物たちの人間的な部分がよく書かれているせいか、余計なものが多い気がする。どこを視点にして読み進めていくかがちょっと難しかった。
 もっとシンプルに、視点をしぼって映画にすると面白そうです。
★★☆☆☆


200801315Love,Peace & Green たりないピース2
 宮崎あおいと宮崎将の宮崎兄妹の旅エッセイ。『1』では貧困をテーマにインドへ行った。今回のテーマは『環境問題』、そしてデンマークとグリーンランドへ行く。
 デンマークは世界幸福度ランキング1位の国。福祉が充実しており、学校と病院にお金がかからない(そのかわり、税金は高い。)そんなデンマークに住む生き生きとした人々と町の姿がまぶしい。
 氷の大地が多くをしめるグリーンランド。地球温暖化の影響をうけてか、氷山の減少など地形の変化を目にすることができる。
★★★☆☆


200801316孤独のグルメ (扶桑社文庫)
 仕事である街にきた一人の男が食事のためにふらりと食堂に入る。そして、食事をしながら街と食事について物思いにふける。ただこれだけのプロットの漫画。オチもないようなもの。
 でも、面白い!
 美味いものは腕が立つシェフが作ったものじゃなくて、シチュエーションがすべてなんだと言っているわけじゃないんだが、読んでいるとじわりじわりと心をくすぐるものがある。良書。
★★★★★


で、とりあえず積んでおく本。

道をひらく
マチウ書試論・転向論
ZOKUDAM
見えないドアと鶴の空
岸和田だんじり祭りによるまちづくり―文化と伝統景観を生かして
街場の中国論
ザ・シークレット
流しのしたの骨 (新潮文庫)
映画館と観客の文化史 (中公新書)
発達障害の子どもたち (講談社現代新書)
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その数学が戦略を決める

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今月読んだ本with今年からのツン読(いのじゅうに)

 今月読んだ本とそのコメント

200712311藁の楯(講談社文庫)
 漫画『ビー・バップ・ハイスクール』の作者・きうちかずひろの初の長編小説。
 幼女を暴行死した指名手配犯。膨大な賞金が懸けられた犯人は、全国民から命を狙われることとなった。自首した犯人を護送するため、犯人のSPとなった主人公。命を懸けて守る相手なのかという自問の中で、護送中に様々な事件が降りかかる。

 アメリカ映画だと激しい銃撃戦が展開しそうなストーリー。しかし、日本。銃規制、法律、倫理観を軸に主人公の葛藤が描かれていく。次々に降りかかる事件、減っていく護送チームに悩む主人公という展開に引き込まれる。ただどのシーンもどこか物足りなさがあった。特に葛藤の元、倫理観が消化不良、思いっきりアクション小説でもよかったかも。


200712312議論のルールブック(新潮新書)
 ネット上で繰り広げられる議論の数々。しかし、建設的なものは少なく罵詈雑言が大半を占める。そんなネット上の議論に必要なことは議論の前提となるルールがないからだ。ということで、議論の作法を説いたのがこの本。ネット上で公開されている『議論のしかた』が元になっている。

 ネット上に限らず、議論がまとまらないということは良くある。もちろん、論点がかみ合ってないということが大きいが。根っこはディベートと違って、議論の論点が対立してないことが多いんじゃないかと思う。そんな時に相手に対してどう対応していくか?がこの本。一つの指針として。


200712313春、バーニーズで(文春文庫)
 子持ちの瞳と結婚した彰。ある日、家族で行ったバーニーズで、思いがけない出会いをする。

 何気ない日常生活の中で、壊れたり、変化したりする人を描いた吉田修一らしい小説。買い物、通勤電車、街の描写がいまそこにいるように感じるところがすごい。いい小説です。


200712314真贋
 思想家・吉本隆明氏のエッセイもしくはインタビュー?
 物事に対する捉え方、考え方を得る。断片的だけど、この本を読んで大事にしたいこと。

 ・物事の根っこを押さえること。
  すべての物事に対するなぜ?は、その疑問の根っこを押さえなければ解決しない。物事を感覚的に捉えないこと、捉えさせないこと。

 ・すべてのものは善と悪を併せもっている。
  いいことも悪いこともすべてを含めてよしとしたい。

 ・復古的、懐古的考え方は通用しない。
  『昔は良かった』とかはよく言ったり、聞いたりします。前向きに、過去は振り返るのではなく温故知新の精神で考える。


200712315アサッテの人
 芥川賞の受賞作。
 突如疾走してしまった叔父。アパートに残された日記を元に主人公は小説を書くこととした。

 タイトル『アサッテの人』は叔父のことだが、なぜ叔父がアサッテの人なのか?アサッテとは何か?を 主人公の回想と小説の草稿で語られる本作。
 なんとない日常、たとえそれが幸せであろうとも打破しようとする人の欲求。その欲求に囚われてしまった人の末路。誰もが心の片隅に持っているアサッテ的な欲を渇望している人にはオススメの一作。


で、とりあえず積んでおく本。

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マチウ書試論・転向論
ZOKUDAM
見えないドアと鶴の空
岸和田だんじり祭りによるまちづくり―文化と伝統景観を生かして
街場の中国論
ザ・シークレット
流しのしたの骨 (新潮文庫)
映画館と観客の文化史 (中公新書)
ホルモー六景
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発達障害の子どもたち (講談社現代新書)

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今月読んだ本with今年からのツン読(いのじゅういち)

 今月読んだ本とそのコメント


200711301NEXT 下 (ハヤカワ・ノヴェルズ)
 ジュラシックパークでおなじみマイクル・クライトンの新作、下巻。
 遺伝子技術と遺伝子にまつわる社会事象を題材にしたストーリー。上巻で展開したしゃべるチンパンジー、知能を持ったオウム、遺伝子研究にまつわる特許訴訟など複数のショートストーリーが後半にむけて交わっていく。ストーリーはちゃんと着地するが、なんとなくぼやけた感じ。いくつもの問題提起がありながらも解決されないままとなる。その理由は筆者あとがきにて書かれていて、遺伝子技術にまつわる問題提起に対して作者自らの解決案を提示していた。

 遺伝子問題。あまり身近に感じないのでよくわからないが技術の進歩はかなり早い印象をうけた。この小説の中にかかれた様々な問題が現実のものとならないよう願うばかりです。


200711303ぼくには数字が風景に見える
 映画『レインマン』の主人公と同じサヴァン症候群のダニエル・タメット氏の自伝。
 サヴァン症候群は、知的障害をもちながらも特定の分野において天才的な能力をもつ人のことをさす。ダニエル氏も驚異的な記憶力や言語能力をもち、2004年に円周率暗記のヨーロッパ記録を樹立した。

 ダニエル氏から観る数字には本の題名のとおり数字ごとに色や大きさがあり風景が見える。数字や言語などに色や大きさなどの抽象的な概念が見えてしまう、これを共感覚と呼ぶらしい。この共感覚と驚異的な記憶力をもとに小さい頃からの生活や考えていたことが鮮明に書かれている。まさに、共感覚の疑似体験しているようだ。また、ダニエル氏の成長のようすに感動も覚える。

 円周率の記録を樹立した後、『ブレインマン』というテレビドキュメンタリーの主人公となったとのこと。すでに日本でも放映済みらしいが、このドキュメンタリーも一度観てみたい。再放送とかないだろか?


200711302佐賀読本
 佐賀県及び佐賀県の歴史についての本。主に佐賀県南部についての記述が多め(北部は少なめ)。小中学校の社会の参考資料としてよいかも。
 佐賀県を知るために佐賀県地区の歴史を掘り下げていく。まずは、縄文時代に日本初の稲作を始めた菜畑遺跡、弥生時代の吉野ヶ里遺跡。大陸の玄関口として魏志倭人伝などに書かれた当時の交流の様子を解説。戦国時代には秀吉の朝鮮出兵の舞台となった名護屋城。また、幕末では薩長土肥の1藩として数えられた肥前鍋島藩の政治や文化について、幕末・明治期をまたにかけた偉人たちの解説がある。日本の趨勢に要所で一役を担う佐賀の姿がある。
 文化についても焼き物など、特産物の起源について解説。ここでも大陸の玄関口として、存在していた佐賀地方の姿を垣間見ることができる。
 生まれ育った土地の姿をあらためて勉強することができました。子供にもわかりやすく書かれていて内容もいい。佐賀人必携の一冊。


200711304
李陵・山月記 (新潮文庫)

 古典・山月記。高校の頃に国語の教科書に載っていたのを思い出して読んでみる。
 詩人が虎になってしまう変身譚。虎と化した主人公の独白が、どこか身につまされる。また、人とはなにか、どうあるべきかと語りかけてくるようだ。高校時代にこういう感覚はなかったなぁ、としみじみと思い返してしまう。

 『山月記』のほかにも『弟子』『名人伝』などの短編が掲載されいる。どれもすばらしい作品ぞろい。たまには古典もいい。


200711305神社若奥日記―鳥居をくぐれば別世界 (祥伝社黄金文庫)
 大阪にある神社に嫁いだ元ライターのエッセイ。
 日本的な宗教観の作者からみた神社の裏側を楽しくまとめてある。1年のなかで様々な行事が行われ、人々のよりどころとなっている神社。ところどころで専門用語が飛び出しながらも丁寧に解説されていて、神社の入門書としてもわかりやすい。

 なかには神社にとついで始めて気付かされたこともちらほら。『神社では、どんなに小さな行事でも、かならず心待ちにしている人がいる』、『今は人が来なくても、三十年やれば増えてくるやろ』などなどところどころで飛び出す言葉に日本独自の神道の心地よさを感じる。たまにはゆっくりと、気長にやりましょう。

 ちなみに、この神社は枚方市に鎮座する片埜神社らしいです。


で、とりあえず積んでおく本。

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見えないドアと鶴の空
岸和田だんじり祭りによるまちづくり―文化と伝統景観を生かして
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藁の楯 (講談社文庫 き 52-1)
議論のルールブック (新潮新書)
ザ・シークレット
真贋

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今月読んだ本with今年からのツン読(いのじゅう)

 今月読んだ本とそのコメント

200710311NEXT 上 (ハヤカワ・ノヴェルズ)
 ジュラシックパークでおなじみマイクル・クライトンの新作。SFは現代社会をうつす鏡と言わんばかりに最先端の事例、現象にスポットをあててエンタテイメントとして昇華させる作家。前作は、地球温暖化を扱った作品だった。今回のテーマとなったのは遺伝子技術と遺伝子にまつわる社会事象。
 遺伝子をテーマとしたのは今回が初めてではなくジュラシックパークこそ、遺伝子技術をもって現代に恐竜を蘇らせるという小説だった。今作はもちろん時代もすすみ、いままで動物相手だった遺伝子技術が人にもちいられたら、また実際に起こっている遺伝子技術による訴訟などに焦点をあてている。

 しゃべるチンパンジー、知能を持ったオウム、遺伝子研究にまつわる特許訴訟など複数のショートストーリーが交わる話。これまでのクライトン作品と比べるとショートストーリーでの展開は珍しい。しかし、読ませる腕はかわらない。いま、すぐ側にある事例かと思うほどの緊迫感を感じさせる。実際、いくつかは事実に基づいて構成されている。

 物語後半、遺伝子操作されたチンパンジーが登場するが、思わず猿の惑星への系譜かと思ってしまった。(いつものクライトンらしく、そういう展開を期待したわけですが、)


200710312
生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)

 生物とは何か?考えをつきつめるとなかなか答えが見出せない。
 この疑問から始まる生物についての話。新書にしては珍しく、研究生活を基にエッセイのような語り口で生命とは何か?を解説する。DNAの発見について、DNAの働きについて、そして、人体の動きについて、科学的であり、どこか情緒的な感覚を覚える1冊。
 理系ってやっぱりロマンだと思います。


200710313
幸福な食卓

 北野きい主演で映画化された『幸福な食卓』の原作本。
 どこか歯車が狂っている家族の再生の話。厳しさを感じさせないやわらかい時間がむしろ不気味に思える。激しい展開がない部分が余計にリアルでドラマティックなのかも。


200710314ゾラ・一撃・さようなら
 森博嗣の書き下ろしミステリィ。
 ハードボイルド小説らしい。物語は、主人公・頸城悦夫に探偵の依頼がくることから始まる。『天使の演習』という美術品をある男から取り返して欲しいという依頼。また、その男には殺し屋ゾラからの殺人予告が届いていた。
 頸城悦夫の1人称で語られるストーリー、ラブロマンスもあり、映画のような展開だった。ただ、やや物足りなさもある。


200710315えんや!―曳山が見た唐津
 唐津くんちが近いので紹介。
 佐賀県唐津市で11月2~4日に行われる唐津神社の秋祭り・唐津くんち。唐津くんちにまつわる様々な事柄について、佐賀新聞紙上に掲載したルポルタージュの書籍化。
 曳山の塗り替えに関すること、くんちをする家々のことなど、曳山見物しか経験がない方には唐津くんちの一面を覗くことができる一冊。


で、とりあえず積んでおく本。

道をひらく
マチウ書試論・転向論
ZOKUDAM
見えないドアと鶴の空
岸和田だんじり祭りによるまちづくり―文化と伝統景観を生かして
NEXT 下 (ハヤカワ・ノヴェルズ)
李陵・山月記 (新潮文庫)
街場の中国論
ぼくには数字が風景に見える

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今月読んだ本with今年からのツン読(いのく)

 今月読んだ本とそのコメント

0708315誤解された仏教
 日本で根強く信仰されている仏教。今では主に死者・仏様についてお世話になることが多い。しかし、本来の仏教とは何か?その問いに対する答えがこの本にはある。

 「霊魂は存在しない。」「本来の仏教に死者儀礼は存在しない。」など、今自分が信仰の対象にしている仏教を否定されているかのような内容だった。

 この真意は始まりの地・インドで作られた仏教の概念は何か?ということだ。本来の仏教には霊魂や死者という概念はなかった。しかし、インドから日本へ伝わるまでに変化し、さらに日本土着の宗教と結びつき現在の姿に変化していったということ。日本の仏教は、また別の概念であり、仏教を語るでのあれば、原理に立ち戻るべきだと感じた。

 また、宗教には二つの種類がある。悟りを求めるものと救いをもとめるもの。もともと悟りを求める仏教が、日本に入り、救いを求めるものへ変化し、民衆に受け入れられた背景があったことがあったらしい。

 いろんな意味で、興味深い本だった。ただ、専門的な記述が多々あり、軽い感じでは読めないし、中途半端な知識ではついていけない部分も多かった。

200709301言い寄る
 30年前に書かれた田辺聖子さんの恋愛3部作。最近、カバーを刷新し、リニューアル刊行された。

 愛してないのに気があう剛。初めての悦楽を教える大人の男、水野。恋、仕事。欲しいものは手にいれた、31歳の乃里子。でも、唯一心から愛した五郎にだけは、どうしても、言い寄れない。

 恋の形は30年経ってもまったく色あせない、変わらない。その内容に驚きつつ読んだ。
 言い寄るという絶妙なタイトルどおり、女も男もとにかく不器用というか、伝わらない想いがあふれていてやきもきする。男にとっては女心を勉強するための一冊と言えるかも。

200709302坂の上の雲〈8〉
 坂の上の雲、完結。
 日露戦争もとうとう大詰め、日本海海戦の火蓋が切って落とされた。日本側に要求されているのは完全な勝利。ただ、勝つだけではなく、1隻残らず露軍の軍艦を沈めなければならない。
 結果、史上まれにみる「完全な勝利」を得て、日露戦争の終結となった。

 巻末には、「坂の上の雲」刊行当時のあとがきが6編掲載されており、司馬遼太郎氏の言葉や追記などを読むことができる。

200709303逆立ち日本論
 日本人とは何か?について、内田樹氏と養老孟司氏の対談をまとめた一冊。

 なぜ逆立ちとなっているか?ユダヤ人とは何かを問う章にこうある

 「ユダヤ人は殺せ」という声が上がったときには、「あなたはどのような根拠によって私を『ユダヤ人』だと定義するのか」というような悠長な問いを発している暇はない。とりあえず逃げ出すしかない。そして、「ユダヤ人を殺せ」と言ったらあいつは逃げ出したという事実が、からは紛れもなくユダヤ人である根拠に登録される。

 このような視点で語る日本論。

 このお二人の本を読んでいて助かるのは何を前提とすればよいのか?この本の中の前提が正解というわけではないのだけど、最近のネットやテレビの議論って前提なしでいいか悪いかを杓子定規にやってることが多いですね。そんな議論のきっかけになる本でした。

200709304キラレ×キラレ (講談社ノベルス)
 森博嗣氏のXシリーズ2作目。
 地下鉄で発生した連続切り裂き事件を鷹知祐一朗と小川令子が解明していく。
 軽快な会話を主として事件を捜査する二人、事件のインパクトとしては大したことはない。Gシリーズと平行で刊行されているこのXシリーズ。大きな流れもしくは結末を意識させる中の1編という感じがする。

 次回作にも期待。

200709305岸和田だんじり祭 地車名所独案内
 観光案内用として購入してみました。
 前ページがカラーで見やすい。だんじりの紹介に始まり、各町の紹介なども掲載されている。町ごとにページをさいてあり法被の柄、だんじり、その町の曳きかたや見所といったところが詳しく書かれている。
 曳行路の説明では、見所となる要所を一つ一つピックアップしてあり、昔の写真などを取り入れて書かれており、非常に見やすい。

 これ一冊で観光のお供と、だんじりと、岸和田の歴史を把握できる一冊です。

200709306四畳半神話大系
 大学3回生の主人公。薔薇色のキャンパスライフを送るつもりが気がついてみれば、なにもないまま3回生に。いったいなぜこうなってしまったのか。そして、不毛な独白と波乱の学生生活が続く。
 まさに神話となる4本の短編からなる四畳半に住む主人公の物語。

 もし、入学するときに別のサークルに入っていれば。もし、あんな友人さえいなければという、しょうもない後悔とこの屈折した学生生活に思わず共感してしまう。

 最後にはすがすがと屈折したさわやかさが残る物語。森見登美彦はおもろい。


で、とりあえず積んでおく本。

道をひらく
幸福な食卓
マチウ書試論・転向論
ZOKUDAM
見えないドアと鶴の空
岸和田だんじり祭りによるまちづくり―文化と伝統景観を生かして
ゾラ・一撃・さようなら
NEXT 上 (ハヤカワ・ノヴェルズ)
NEXT 下 (ハヤカワ・ノヴェルズ)
李陵・山月記 (新潮文庫)
生物と無生物のあいだ (講談社現代新書 1891)


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今月読んだ本with今年からのツン読(いのはち)

 今月読んだ本とそのコメント

200708311夜は短し歩けよ乙女
 森見登美彦氏が描く青春の片想いストーリー。京都の町の中でサークルの後輩に恋焦がれる主人公の先輩がひたすら彼女の姿を追い求める。
 「太陽の塔」に心打たれて森見登美彦氏のこの本を読んでみた。男の悲哀がポップでキッチュに書かれていてなんとも面白かった。どこか屈折しているがここまで男子をストレートに表現した本は読んだことがなかった。そして、風が吹いたら桶屋が儲かるようなストーリー展開がまた心をつかまれる。

 この男心は女にわかるまいと思ってしまう男子必携の一冊。


200708313年中行事覚書
 民俗学の祖・柳田國男氏の著書。昭和30年にかかれたもの。
 前書きには『季節がくれば行われる年中行事。毎年くりかえしただけでは意味がない。そしてこれからどうあろうとしているのかを考えるため、なぜ行うべきか、どのような年中行事があるのかを記録する。』とある。すでに50年前に年中行事は形式化の憂き目にあると感じられていたようだ。事実、いまの年中行事はコンビニの季節の販促製品のためにあるかのような存在に感じる。もちろん、ライフスタイルの移り変わりも大きな一因ではある。

 なぜ年中行事を行うのか、またどのような年中行事があるのか、当時の視点で細かくかかれていて面白い。
 もっとも興味深かったのは旧暦の影響が強く感じられたこと。年中行事というならば、季節ごとの必然性により行われており、当然旧暦を基準とされていた、もしくは旧暦の伝統を残したものが多々ある。明治6年より新暦が採用されているが、昭和30年まで色濃く残っているようだ。


200708312坂の上の雲〈7〉
 奉天会戦の火蓋が落とされる。日本にとっては陸軍の総力戦となった戦い。戦力は圧倒的にロシア軍に分があり、旅順は陥落後の傷がいえないままの戦いとなる。日本の運命を決める戦いの火蓋がきって落とされる。
 また、バルチック艦隊は、ロシアからの旅も終わり、長い旅路から開戦へと船を進める。

 時代の流れ、国や人の動きが戦争の結果を紡ぎだしていく。
 勝利へ近づいていく日本の姿には、江戸・幕末期に培われてきた日本人の姿勢が感じとれる。が、同じくらい偶然や運命で物事の趨勢が決定される運命のイタズラのような背景もみせてくれるのが面白い。
 次巻で終わり、長かった日露戦争と読書もとうとう完結する。


200708314岸和田だんじり讀本
 毎年9月中旬に行われる大阪市泉州地区の秋祭り・だんじり祭。
 勇壮、豪快で知られるだんじり祭の中の人が書いた岸和田だんじり祭についての一冊。

 祭の当事者が取材と執筆を行っており、岸和田だんじり祭について、だんじりの組織、祭のあり方、だんじりの彫刻そして彫り師まで幅広く解説されている。また、各町の紹介についても細かく書かれている。
 観光とは違う、祭の視点で書かれた1冊は、祭や地域に対する情熱と愛がひしひしと伝わってくる。

 祭とは、年間を通して行われる様々な地域行事の一つであり、地域のその年の始まりと終わりが凝縮された日が祭だと思っている。そして、この本の中にあるのは、だんじりとは何かではなく祭りとは何か、地域とは何かということ。

 あと半月ほどで行われるだんじり祭。数年前から9月の連休に開催日が変更になったらしい。今年行ってみようかな?


で、とりあえず積んでおく本。

道をひらく
逆立ち日本論
幸福な食卓
マチウ書試論・転向論
ZOKUDAM
見えないドアと鶴の空
坂の上の雲〈8〉
四畳半神話大系
言い寄る


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今月読んだ本with今年からのツン読(いのなな)

 今月読んだ本のコメント

200707311クレィドゥ・ザ・スカイ
 「スカイ・クロラ」シリーズの最終巻。
 今回のクサナギ・スイトは追われる立場から、飛べない。自分のアイデンティティとの葛藤が夢としてありありと描かれていく。自分と自分ではない自分が語り手となって進む物語。いつもとは違い純粋さの中に非常に不透明な感じがする本作でした。
 さて、森氏によれば、スカイ・クロラは5巻からなる作品。しかし、ストーリーの順序は刊行順から並べると2、3、4、5、1とのこと。うーん、とりあえず2から読み直してみるか。そして、来年にはアニメ映画化。ちょっと期待してます。

200707312脳と魂
 日常にあるなにげない物事をヒトとしての動き(脳)と、過去からの集積知(魂)から読み解いていく、養老孟司さんと玄侑宗久さんの対談集。
 脳や仏教がでてくるけど、わかりやすく解説してくれる。読んでいると、日々感じていることは昔の人も同じように感じており、人の考え方や生活の知恵といった集積知が仏教的な思考として脈々と自分の中につながっているように感じた。直線ではなく、円環であったり、螺旋であったりする日本人の生き方を大事にしたいと感じる一冊です。

200707313とてつもない日本
 麻生太郎氏が日本について語る一冊。
 日本のこれからをいかにしていくかを語っている。麻生氏の講演会のよう。
 アキバ系議員といわれるほど漫画を読んでいる麻生氏の視点から、日本が誇るべき、残すべき文化について語wwる。日々メディアで語られる悲観論から発する展望ではなく、あくまでメリットを最大限に活かし次へ進めていくことを強調する。
 最近の時事ネタをもとにいろいろと展開する話。これからの日本を語るための入り口としての一冊。

200707314坂の上の雲〈6〉
 旅順の戦いも終わり、一息。しかし、戦いに休息はなく、陸軍はこれからロシア本体との冬を通じての戦いが待っている。厳寒のロシアでの戦い、圧倒的な数的有利を持つロシア軍に対して、戦いを挑む日本軍。様々な要素が入り混じり、戦いの趨勢が決められていく。
 一方、ロシアのバルチック艦隊は、日本へ向けての長い旅が続く。すでに旅順艦隊が滅したことを知りつつもなお日本に向けて航行するバルチック艦隊、時代とロシアに翻弄されていく。
 また、スパイとしてロシアとその植民地に深く入り活動した明石元二郎の話もある。内部からロシア崩壊を導いた日本人の動きも面白い。

0707315
7月24日通り

[あとで書く]

0707316
眉山

[あとで書く]

で、とりあえず積んでおく本。

道をひらく
逆立ち日本論
幸福な食卓
誤解された仏教
マチウ書試論・転向論
年中行事覚書
ZOKUDAM
坂の上の雲〈7〉
夜は短し歩けよ乙女
見えないドアと鶴の空


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今月読んだ本with今年からのツン読(いのろく)

 今月読んだ本のコメント

0706302太陽の塔
 日本ファンタジーノベル大賞受賞作で、森見登美彦のデビュー作。
 一人の大学生の大学生活と失恋をつづった愛と青春と癒しの物語。
 京都を舞台にただただ失恋男の独白と妄想によって話はすすんでいく。すでにおかしな人の仲間入りと言っても過言ではない主人公。屈折した学生生活からうまれてくる人生哲学と昭和の文豪のような文章に思わず引き込まれてしまいます。
 主人公という皮をかぶった作者の半自伝?こういう独白ものは好きです。森身氏の作品を他にも読んでみよう。かなりの屈折した内容ですが、かなりのオススメです。

0706303裁判官の爆笑お言葉集
 裁判の中で判決を言い渡す裁判官。しかし、言っているのは判決文だけではなく、事件に対してあるいは被告に対して説教であったりいろいろな言葉をなげかける。この本はそんな判決文とは別に裁判官がなげかけた言葉を集めたもの。オウム裁判や池田小児童殺傷事件の裁判でかけられた言葉も掲載されている。言葉とその解説がそれぞれ1ページずつ。
 なかには興味深い裁判もあったが、解説1ページはちょっと少なくて物足りなかった。もっと事件についての背景や深堀があっても良かったのに。ただ、普段接しない裁判がちょっとは身近に感じられるような一冊でした。

0706304坂の上の雲〈5〉
[あとで書く]

0706305趣味は読書。
[あとで書く]


で、とりあえず積んでおく本。

道をひらく
眉山
脳と魂
とてつもない日本
逆立ち日本論
7月24日通り
幸福な食卓
クレィドゥ・ザ・スカイ

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『スカイ・クロラ』シリーズ

 森博嗣氏の『スカイ・クロラ』シリーズの最新刊『クレィドゥ・ザ・スカイ Cradle the Sky』が発売されていたので購入した。毎巻、空を描いたきれいなハードカバーの装丁をみると思わず慎重に本を手にしてしまう。今回の装丁は、黄昏だろうか?終わりにしては明るくみえる。

 『スカイ・クロラ』シリーズは、戦闘機乗りを主人公にしたSF小説。どこかの世界、どこかの国で繰り広げられる戦争の中で主人公が世界と空について語るストーリー。戦記モノではなく、どこか哲学的な小説で、読んでいると空への憧れに囚われてしまう感覚がある。
 いままでに5作が刊行されていて、すでにいくつかはノベルズや文庫でも発売されている。

スカイ・クロラ The Sky Crawlers
ナ・バ・テア None But Air
ダウン・ツ・ヘヴン Down to Heaven
フラッタ・リンツ・ライフ Flutter into Life
クレィドゥ・ザ・スカイ Cradle the Sky

 そんな、スカイクロラ。新刊の発売にあわせて作者の森博嗣氏のブログにて発表があった。

噂の真相(MORI LOG ACADEMY)

 「スカイ・クロラ」がアニメーションで映画化される。監督は、「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊」「イノセンス」の押井守。制作は、プロダクション I.G 。配給は、ワーナー・ブラザース映画で、タイトルは「スカイ・クロラ」である。来年に公開される予定。公式サイトも発表後にはオープンしているはず。

 森博嗣×押井守。期待ばかりが高まる。公式サイトはこちら、『スカイ・クロラ』
 押井守は日本を代表するアニメーション作家で、攻殻機動隊は観てないけどいくつかの映画は観たことある。個人的には『Avalon』のような実写でもよかったかなと思ってみた。公開は来年という、楽しみ。

 さらにもう一つ。ブログには全5冊が並ぶ画像があった(同じ画像が、「クレィドゥ・ザ・スカイ」にも封入されている)。

0706231_1

 今度はどんな空だ? と楽しみにしている方には、少し申し訳ないが、5冊が並んだ写真をご覧に入れよう。  そして、お気づきだと思うけれど、このシリーズの正しい並び方は、この写真のとおりである。「クレィドゥ・ザ・スカイ」は最後に発行されたが、最終巻ではない。「スカイ・クロラ」が最終巻だ。ノベルスや文庫が出揃ったあとには、このシリーズを読む人は、「ナ・バ・テア」から読むことになるだろう。いつも書いているが、シリーズを順番どおり読まなくても問題はない。それを示すために、意図的に最終巻から出した。

 というわけで、スカイ・クロラが最終巻らしいです。最終巻の定義って何?刊行順で一番最後ではないのか?物語の結末が1巻でさかのぼって語られたとしてもそれは演出ととらえてしまう。今回もそうではない?

 このブログを観たときにまた読もうと思ってしまった。文庫版『スカイ・クロラ』の装丁もなかなかいいし、まんまと作者に載せられてるんだろうか?

 そういえば、S&Mシリーズの 『幻惑の死と使途』と『夏のレプリカ』はそれぞれ奇数章と偶数章で構成されていて、文庫版は同時に刊行された。もちろんノベルズ版も持ってたけど、買って交互に読んだ。それぞれのストーリーや事件に干渉するものはないものの、二つを読むことで西之園萌絵嬢の心の動きが読めて面白かった。

 『スカイ・クロラ』もずいぶん前に読んだのでなんか忘れている。今度、買って読んでみようまずは『ナ・バ・テア』から。

MORI LOG ACADEMY

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今月読んだ本with今年からのツン読(いのご)

 今月読んだ本のコメント

ぼくのともだち0705311
 エマニュエル・ボーヴの処女作(とのこと)。
 主人公のバトンは、孤独でひたすらいやなやつ、でも、寂しがりや。孤独さという自由を捨て切れないながらも人とのつながりを求めてしまう。都会的な孤独、ネット社会のような話。
 こういうマイナスな話は個人的に好きになれない....。でも、きっとわかる人にはわかる話なんだろう。

坂の上の雲〈4〉0705313
 黄海会戦が始まる。ロシア艦隊に対して必勝を余儀なくされる東郷ひきいる日本艦隊の雄姿が描かれる。秋山兄弟も登場するもののすでに日露戦争を描く時代小説となり語られてゆく。
 海軍と時を同じくして、陸軍も遼東半島を攻める。ロシア軍に対して、苦戦の連続から兵をいたずらに死に至らしめる乃木、伊地知には、司馬遼太郎の容赦ない批判が浴びせられる。本書の後半はほぼ司馬遼太郎のコラムといってもいい。
 ただ、リーダという役割の重要さ、そしていかに無能なリーダについた部下の無念さをありありと伝える四巻でした。

鴨川ホルモー0705314
 ホルモーというなぞの競技を始める青春活劇。
 読み終わってすっきりする爽快感があってなんとなく懐かしい。そう、この懐かしさは.....中学くらいに読んでいたライトノベルに似てるかもしれない。そんなちょっと若さを感じる物語。ただ、ホルモーの正体がわかってちょっと残念だったりしたのは、きっと大人になったってことだろう。

イナイ×イナイ0705312
 森博嗣の新シリーズは、Xシリーズ。前シリーズであるGシリーズで東京へ向かった萌絵と交錯する。
 そして、東京で発生する殺人事件。森ウォッチャーとすれば、四季と萌絵とそのほかの人々がどうなってゆくのかがとにかく気になるところ。今回も個性的なキャラクターが殺人事件を解決する。ただ、今回はいままでにいたような天才は不在?これまでとは一味違う森ミスティでした。

レバレッジ・リーディング0705315
 本は自分の投資のためにとにかく買って、とにかく読むべし。


で、とりあえず積んでおく本。

道をひらく
坂の上の雲〈5〉
眉山
太陽の塔
裁判官の爆笑お言葉集

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今月読んだ本with今年からのツン読(いのよん)

 今月読んだ本のコメント

0704302ウェブが創る新しい郷土 ~地域情報化のすすめ
 地域の活性化のためにウェブやネットワークを活用しようと言っていたのはもう5~10年ほど前の話。いまとなってはウェブやネットワークというインフラは存在して使えて当たり前となっている。また、インフラの拡充とともに変化したのは地方や地域という存在、そしてそこにいる人そのものでり、今の人の中に郷愁を感じる郷土をもつ人がだんだんと少なくなっているのも事実だという。そのなかで、ウェブは地域を活性化させるためのモノではなく、地域内のコミュニティで活用させるものとして広がっているようだ。
 人の在り方や考え方が変化しているのは間違いないけど、前者と後者では明らかにユーザやウェブを使用する目的が違っていて、サービスを提供する側の視点としてウェブをどのように使っていくべきか、提供していくべきかと解説している本のような気がします。

0704301坂の上の雲〈3〉
 正岡子規の逝去。そして、日露戦争の開戦される。
 東郷平八郎、山本権兵衛が登場し、開戦にいたるまでの軍部の動きが司馬遼太郎節をもって克明に描かれていく。激動の幕末を経て、明治期の人々の心情や世の中の流れを感じとるための3巻。
 鬼気迫る開戦後の日本軍の戦いも見所の一つ。

声の網0704303
 日本が代表するSF作家・星新一の電話にまつわる12の短編の連作集。高度に成長したコンピュータとネットワークがある時代。メロンマンションの住人にかかってくる電話、そして電話により様々な出来事が引き起こされます。
 30年前に発表された作品、しかし今読んでもなんの遜色もない正当なSF作品。読みながら『1984年』、マイクル・クライトンの小説群、『マトリックス 特別版』などなどの話を思い浮かべた。素朴な雰囲気がある星新一の文体の中にある骨太なSF魂をあらためて感じる名作。

で、とりあえず積んでおく本。

道をひらく
ぼくのともだち
坂の上の雲〈4〉
鴨川ホルモー
坂の上の雲〈5〉
眉山

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今月読んだ本with今年からのツン読(いのさん)

 今月読んだ本のコメント

0703311卒業
 何かの終わりという意味を持つ『卒業』の二文字を新しい旅立ち・始まりの意味を込めて綴られた四篇の短編集。特に死というイメージから前向きに進み始めるための話である。
 ただ、各話にでてくる登場人物たちの影の設定がどこかあざとく感じてあまり感情移入できなかった。人物設定はほどほどに

0703312下流志向──学ばない子どもたち、働かない若者たち
 ニートや学力低下のおこりはどこから来て、どこに行くのか一つの考え方を提示してくれる。
 大上段からの言葉なので、いま問題を抱えている人に対してどうすればいいのかという答えにならないが、これからを考えるためには意識しておかなければならない提言がある。

 いろいろな捉え方や考え方があるだ、この本には個人的には非常にうなずけることが多く。近頃、人と接するたびに感じていた違和感を補完してくれた。
 この本は講演をもとにしているらしく『オレ様化する子どもたち(諏訪 哲二)』の引用が多いのでこちらを読むのもいいかもしれない。


0703313坂の上の雲〈2〉
 時代は明治中期へ。日清戦争が始まり、終戦をへて、日露戦争へと時代が動いていく。
 時代の成り行きは、その時代の人々の考えた方や生き方が色濃くでてくるものだが、この本を読むとそれに加えて個人の力や想いが新しい日本を築いていたのかと秋山兄弟を含めこの時代に生きた人々から強く感じる。


0703314多生の縁―玄侑宗久対談集
 現役の僧侶で芥川賞作家でもある玄侑宗久氏と著名人との対談集。禅、仏教、社会、生と死などなどの話題について、京極夏彦氏や五木寛之氏らと語ります。
 禅や仏教の考えたかは数百年にもわたり人々の中で今を生きるために、そして社会との交わりを理解するために培われてきたものだと思います。その考え方は生活の一部となるようなものです。
 宗教といくとトンデモな印象を受けてしまう今を生きる自分たちに対して生き方や考え方について改めて問いかけるための対談集かもしれません。


で、とりあえず積んでおく本。

ウェブが創る新しい郷土 ~地域情報化のすすめ
道をひらく
坂の上の雲〈3〉

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今月読んだ本with今年からのツン読(いのに)

 今月読んだ本のコメント

0702281
坂の上の雲〈1〉

 幕末後、明治の日本を正岡子規や日露戦争で活躍した秋山兄弟の目を通して描いた大河小説の一巻。
 今まで知らなかった近代化途上の日本。言論と思想が世の中を動かした幕末から、それぞれの思惑から立身出世を目指し日本を動かす時代へと移り変わっていく。

 この巻は、ほぼ登場人物と時代背景の紹介ばかり、でも面白い。次を早く読もう。


0702282
人のセックスを笑うな

 年上の既婚女性と年下男との恋愛劇。恋愛の中でお互いに振り回されることなんてよくあるんだろうけど、男が振りまわされるのはたいてい女のわがまま。だから、許容できたりするんだろうけど、わがままじゃなかったら何もできなくなるんじゃないかと、つとつとと感じた。


0702283
長崎乱楽坂

 長崎の一集落に出戻った娘と子供二人。出戻った家(=やくざ一家)を子供の視点から、6つの短編小説で語る。
 いままでの吉田修一本には感じない、生き生きしさというか生々しさが新しい。そして、一家の栄枯盛衰のさまが読んだあとに後をひいてしまう。

で、とりあえず積んでおく本。

坂の上の雲〈2〉
多生の縁―玄侑宗久対談集
下流志向──学ばない子どもたち、働かない若者たち

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不都合な真実、恐怖の存在

0702211
 映画『不都合な真実』は、元アメリカ副大統領のゴア氏が環境問題、地球温暖化など地球に起こっている様々な問題についての講演をドキュメンタリー化したもの。猛暑、冷夏、暖冬、洪水など近年よくみかける天変地異と呼んでいる気象現象、これらは地球温暖化がもたらす地球環境汚染の影響の一つだ。いまこそ人類が一丸となってこの問題に取り組むべき。といった映画だと思う。

 どっちかというと観たい。でも、観なくても良いかとも思う映画。
 ただ、コミュニティサイトにある映画の感想を読むと、かなりの好評価ばかり。ちょっと待てと、問題意識が生まれるのは非常によくて、映画もそれを意図したところもあるだろうけど、あまり鵜呑みにしすぎるのも良くないんじゃないかな...。

0702212
 別に観なくてもよいかなと思ったのはマイクル・クライトンの『恐怖の存在』を読んでいたから。
 マイクル・クライトンは、ジュラシックパークの原作を書いたアメリカの小説家。この小説『恐怖の存在』は、環境問題や地球温暖化をテーマにしたエンタテイメント小説になっている。
 ドキュメタリーとフィクション小説を比較するのもどうかと思いますが、メディアや広告だけで環境問題に傾倒している方には別の視点を与えてくれるいい材料になります。

 最近の科学的な視点の傾向として、現象や根拠のあるデータがあるもののそれをつなぐ論拠が乏しいもしくはないことが多いとのこと。あるあるでも、一つ一つの論理には根拠があるけど、それをむりにつなげることで、捏造という結果を作ってしまいました。受け手が思わず信じてしまう思考の展開としては、似たものかもしれません。


 ちなみに、環境の変化がおきているのは確かだと思うし、時間が経てば環境は必然的に変化するでしょう。でも、この変化をイコール地球温暖化とすぐに結びつけるのはきっと危険なのでしょう。変化は劇的かもしれないし、緩慢かもしれない。地球の経年変化かもしれないし、本当に人の生活によって起きている変化かもしれない。ただ、少なくとも人間の時間軸では捕らえられないんだろうと思う。(人災だとしても天災だとしても、それを受け入れていいんじゃないかな?)


 個人的には『不都合な真実』より、『恐怖の存在』がオススメです。


不都合な真実(映画公式サイト)

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今月読んだ本with今年からのツン読(いのいち)

 今月読んだ本のコメント

『コマ大数学科特別集中講座』
0701311
 東京ローカルの深夜番組『コマ大数学科』
 毎回、たけし、東大生、コマ大生(たけし軍団)の3者が数学の問題に挑戦する。たけしと東大生は頭を使ったガチンコ勝負をし、コマ大生は問題をひたすら地道に解いていく。
 たとえば、『300mの箱の中に直径10cmのジュース缶が何本ならぶか?』の問題ならたけしらは机上で解いていく。コマ大生はひたすら缶を並べていくのだ。数学とはなにかを端的に表した回答者像が面白い。でも、番組で毎回驚かされるのはたけし氏のするどい感覚。論理や計算じゃなくて、感覚がものをいうのも数学の面白さかもしれない。

 そんな番組本がこれ。内容はたけしと番組に出演している大学教授の先生の対談集。
 数学とは何か、番組にでてくる問題のこと、そして日々の思想や感覚についてなど、数学をいろんな側面にして語っていく。なぜか、少年時代に探偵小説を読んだときのようなワクワク感で満たされる本。番組もこの本もオススメです。

ηなのに夢のよう
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 Gシリーズ6作目。帯にはシリーズのターニングポイントの文字、さてどうなる?
 最初からミステリー=殺人事件と探偵という枠にはめてはいけないというか、シリーズを読み解く上では確かに面白い切り口かもしれない。死について、自殺についてタイムリーなネタでもあって考えさせられる部分もあった。いきなりこの本から読むのはオススメできない。でも、ファンなら次の展開が早く知りたくなるような一冊。

で、とりあえず積んでおく本。

坂の上の雲〈1〉
坂の上の雲〈2〉
長崎乱楽坂
多生の縁―玄侑宗久対談集

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岸和田だんじり祭 だんじり若頭日記

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 関西のシティ情報誌『ミーツ』の編集長が書いてたブログの書籍化。
 勇壮な山車の曳行で有名な大阪・岸和田市の岸和田だんじり祭。著者はそのだんじり祭の山車を持つ五軒町の若頭をやっている。だんじりの曳行を取り仕切る若頭として祭に携わる日々が語られている。

 普段、雑誌や本で語られる各地の祭りは山車の勇壮さや豪華さなどがクローズアップされる。主に観光、観覧を視点としたものが多い。しかし、この本では、祭とその町を内部からみることができる。祭とは何なのか、町とはなんなのかを教えてくれる良書だと思う。


 1年はだんじりで始まりだんじりで終わる。だんじりの終わりが次のだんじりへの始まりとなる。1年を通じて祭り行事や町組織との寄り合いが行われる。この本では、その様子を通して、祭、町、人が築き上げられていく日々が手に取るようにわかる。唐津の町や人を照らし合わせると全く同じことが言える。非常に共感する部分が多いと感じた。

 そして、編集長として多忙な日々を送りつつ、日々の寄り合いの参加がある。江氏だけではなく、祭りに参加する人が仕事と祭を天秤にかけなければならない葛藤がある。これにも共感。そもそも、仕事と祭りを天秤にかけているわけではない。祭りとは、人であり、町であり、ふるさとであり、家族であり、仲間であり、それこそなにものにも変えられないものだ。と再認識してみた。


 この岸和田市のような姿の町は珍しくすでに都市や地域が昔とは違ったものになりつつある、もしくはすでになっている。例えば、都市としての東京の中に浅草などの下町で地方としての東京を支える人がいるように今では少ない町の姿を改めて考えさせることができる本ではないだろうか?
 人が町を作り、町が人を作る。そこに人々の喜怒哀楽が生まれるのだと思う。


 普段、映像でしか見れない華やかな一面しか祭りを見ていない方には老若男女を問わず是非おすすめしたい。

 この本の元になったブログはまだ継続中。今年のだんじり祭りは9月の3連休にあるとのこと。今年の話題もいますぐ読めます。


「日本一だんじりなエディター」江弘毅の甘く危険な日々

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[あとで書く]ツンドクと買いダブりと

 週に一度は本屋へ行って、ぶらぶらと本屋を散策する。特に買いたいものがあるわけでもないのだけど本棚をぶらぶら見てると読みたい本がちらほらとみつかったりする。そして、そのまま買ったりする。そして、時々あるのがこの本って持ってなかったっけ?というもの。読みたいと手にとったものの三分の一くらいが家のツンドクの山に埋もれている。

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『τになるまで待って』読了

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 森博嗣氏の新作『τになるまで待って』を読了。

 人里離れた森林の中に建つ「伽羅離館」で起こる密室殺人。犯人は?トリックは?τはなにを指すのか?

 一風変わった建築物で起こる殺人事件。森氏の得意技?ホントは登場人物のドラマよりも書きたい内容じゃないのかなと思う。「笑わない数学者」とか「捩れ屋敷の利鈍」で登場する建物に匹敵する変哲な建造物・伽羅離館での殺人事件。でも、風味は「封印再度」っぽい。

 Gシリーズを読んでると自分が何を欲してるのかわからなくなる。ミステリを読みたいのか、森的な哲学を読みたいのか、萌絵が読みたいのか...。今回はどこにも触れなかったな。建物に関する考察とか面白い、知ってるとこの本の面白さがでてくるのかもしれない。
 今回のτはGシリーズという大きな枠の中の一場面という感じ、τという事件よりかは裏で動いている大きな流れを意識させるための一冊だった。いったいGシリーズで何をしようというのか....。ある意味、目が離せん。

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最近読んだ本

 誰かさんに触発されて、久しぶりにプチレビュー。

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『世にも美しい数学入門』 藤原 正彦、小川 洋子 著

 お茶の水大学の現役数学教授である藤原正彦さんと『博士の愛した数式』を書いた小川洋子さんの対談集。藤原正彦さんはエッセイストでもあって、学生時代の留学経験をつづった『若き数学者のアメリカ』はオススメ。この本を読んでから生き方に感銘を受けて思わず他の数冊のエッセイにもすべて読んだ。
 さて、本書は小難しいと苦手意識が先走る数学についてを噛み砕いて詩的に紹介している。
 学生時代にニガテ教科で卒業してから数学のすの字も相手にしてない人には、また違った角度で数学の楽しさが見えてくる良書。

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『僕のなかの壊れていない部分』 白石一文 著

 タイトルと微妙なジャケットを見て思わず買った本。
 中年の男が女性3人と関係を持ちながら人生について自問自答すると言った内容。主人公ははっきり言ってやな性格で、哲学的なのか屁理屈なのかさっぱりわからない。生き方への共感もまったくわかないが、世の中や人生に対する価値観とか人と人とのつながり方だとか、都会で暮らしながらふと湧き上がる何かを触発されるエッセンスが詰まっていると思う。
 現在、この人のデビュー作『一瞬の光』を読書中。これも結構面白い。

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『スローグッドバイ』 石田衣良 著

 いろいろなシチュエーションで始まる恋話がまんさいな一冊。ただ、一話一話が短編なだけにちょっと話がさっぱりしてて、釈然としなかったり...。一編一編が長編にできそうなニッチなストーリーな感じがしただけに中盤に息切れした。でも、最後の短編、「スローグッドバイ」を読むとすべての短編がびしっと引き締まる感じがしてまんざらでもなかったかな。

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『精霊流し』 さだまさし 著

 歌手さだまさしの自伝的な小説。子供時代、学生時代、ミュージシャン時代と様々な時の自分と時代と周囲の人たちを振り返る。そして、全ては故郷の長崎とお盆の精霊流しへと回帰していく。琴線に触れるエピソード集ばかり、涙なしでは読めない。
 次は『解夏』でも読もうかな。

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週刊日本の伝説を旅する

 今では、いろんな出版社からでている一週間に一冊ずつでる『週刊***』シリーズ。
 世界文化社から発売されている『週刊 日本の伝説を旅する』はその土地で語り継がれる伝説とその伝説にまつわる観光名所の紹介などが掲載されており、題名のとおり伝説を旅するをコンセプトとした旅行ガイドブックになっている。

 今週発売された20号は『佐賀・長崎』ということで、ふるさと唐津の悲恋伝説・松浦佐用姫が掲載されている。

 地元にいた頃は鏡山に足跡が残っているとか、涙を流して石になったという佐用姫岩で遊んだりとか、断片に触れるばかりで特に詳細を気にすることはなかった。
 本の中では、歴史に基づいて考えると石と化したという部分がいかにも伝説的な部分だが、悲恋物語としての部分だけをみれば史実ととれることもあるという。都会から来た若者と地元の豪族の娘がかなわぬ恋に身をまかせるなんてのはロマンチックな話です。大昔に唐津でそういうことが起きたと

 個人的な興味はそれがなぜ伝説として語りつがれたのか、
 足跡や佐用姫岩として語り継がれるようになった所以はいったいなんなんだろう?この本にはそこまで記載されてないけど、そこを掘り下げるともっと唐津がわかるのかもしれない

週刊日本の伝説を旅する(世界文化社)

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θは遊んでくれたよ

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 『Θ(シータ)は遊んでくれたよ』を読了。
 森博嗣の新作。Gシリーズ(というシリーズ名になったらしい)の2作目。
 今回は自殺と口紅で書かれたθ(シータ)というギリシャ文字に関する共通項を巡る事件。共通項と偶然と知られていない事実とが交錯するお話。トリックというよりは方程式のように一つ一つの謎がクリアになると真相がつかめてくる。これが森ミスティらしいというところかな?前作には申し訳ないが、今作のほうがミステリィとしても小説としても楽しめた。
 θはφよりは多めに従来の作品の雰囲気や登場人物をわずかにリンクされている。やはり、森作品から彼女は外せないらしい。これからどんどんとシリーズを通しての謎が湧き上がってくるような予感。

 とりあえず、次回作もギリシャ文字が入るだろうからちょっと予想。φ、θとくれば大学の数学でよくでてきた文字を直感でならべるとψ、ξ、χとか?特に根拠はありません。後はεとかでてくるとなんとなく素敵かも

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秘密。―私と私のあいだの十二話

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 複数の作家による一つの出来事のA面とB面をテーマにした短編集。 作家には吉田修一、有栖川有栖、北村薫らが名を連ねる。
 一つのストーリーの中にある裏と表、2つの真実、2つの思惑がつづられる。12コのあるストーリーには恋も笑いも涙もある日常、その何気ない日常のB面を覗くことででホロッとしたり思わす笑えたりと楽しめる。

 ダヴィンチブックス発の短編集は他にも『ありがと。』、『君へ。』という2冊があるようで、こちらもかなりちょっと読みなくなった。

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本を選ぶ

 通勤電車の中で本を読む毎日。本なんて星の数ほどあるけど最近は読む本のチョイスが難しい。よく読むのはお気に入りの作家さんだったりするけどもあまり同じ傾向の本を続けて読みたくないから、人にオススメを聞いてみたり、ネットの書評ページを見てみたり、そこでよく参考にする書評サイトをちょっと紹介してみます。

Passion For The Future BOOKカテゴリ
 橋本大也さんのブログ『Passion For The Future』の書評ページ。新書やビジネス書が多い。書評には要点が巧く抜き出してあって、本を読んだ気になる。週に2、3冊アップされることもあってコンテンツも豊富。かなりオススメ。

amazon.co.jp トップ100 リスト
 ネットの本屋さんamazon.co.jpの売り上げトップ100。このページを見れば今なにが売れているのか一目瞭然!こういう本の選び方もあり。ユーザから投稿されたのレビューも充実してるので何か読みたかったらとりあえずこのサイトが良いかも。

Excite ニュースな本棚
 excite BOOKの一コンテンツ。話題の本を紹介。

 他人の本棚を覗いてみるのもいいかも

本棚が見たい!
書斎曼荼羅 1 ―― 本と闘う人々
ぼくはこんな本を読んできた

 「本棚が見たい!」は伯父の本です。良かったら買ってください。

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週刊朝日百科「日本の祭り」

 祭りはなぜか人の心を揺り動かす力を持っている。なにか熱いものがこみ上げる。そして、いつも日本のどこかで祭りが行われている。

 そんな、全国各地の祭りを週刊で伝えてくれるのが週刊朝日百科「日本の祭り」のシリーズ。毎週1冊、全30巻で祭りの魅力を伝える。内容は日本でも有名な祭りを特集記事として掲載し、文化人による祭りのコラムやエッセイがつづられる。また、祭りを巧く撮る方法も連載されている。祭りの特集記事は特集される祭りの起源、祭りの巡行図と見どころ、祭りで使われる山車や神輿の紹介などなど。
 こういう記事は地方の雑誌の特集で組まれるだけでなかなか見ることが出来ない情報ばかり、祭りを観覧する上ではなかなか頼りになる。それに今まで知らなかった各地の祭りを写真や地方の色を交えて伝えてくれるので非常によいシリーズだ。

 ということで、明日発売される「日本の祭り No.18」にはわが町の祭り『唐津くんち』が特集される。11月2、3、4日に開催される唐津くんち。是非、ご覧ください。
 掲載内容はこのような感じ

唐津くんち[11/2-4]

祭りの醍醐味
肉体すべてで曳山を操る一瞬の緊張感/中尾 彬
起源・そもそもは
江戸後期、唐津神社に曳山を奉納したのが由来/宮地武彦
祭りはこう行われる
コラム 唐津っ子の心意気の表れ、それが「くんち料理」
見どころガイド
スケジュール/問い合わせ先/アクセス 祭り会場・周辺必見マップ

週刊朝日百科「日本の祭り」オフィシャルウェブサイト
「日本の祭り」 シリーズ紹介

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Good Luck

Good Luck
『Good Luck』読了

 50年ぶりに偶然出会ったジムとマックス。マックスは50年の間に仕事も財産も失い変わり果てた姿になっていた。そんなマックスにジムが祖父から聞かされた物語を語り始める。物語の舞台は中世風の王国。「魅惑の森」に生えるという幸運のクローバーを探すために二人の騎士が旅立った。この二人の騎士のそれぞれの行動で二人の結果は両極端となった。

 この本は成功を掴むための方法として、全ての行動には努力や人からの受け取り方と考え方を大事にしようと優しく教えてくれる。一般にある読んで和む癒し系本とは違い読めば背中を押してくれる。ちょっとつまづいた時や気分が沈んでいるときに心の支えになってくれる一冊。

Good Luck
アレックス・ロビラ、フェルナンド・トリアス・デ・ペス(著)
田内 志文(訳)
ポプラ社

Good Luck(ポプラ社)

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今日の本棚

 本を購入しました

 『ナ・バ・テア』森博嗣 著
ナ・バ・テア
 前作の『スカイ・クロラ』は不思議な古くて新しい近未来的な世界と空と戦闘機の物語。今回は何を感じさせてくれるのか?『スカイ・クロラ』同様に美しい装丁。本屋に並んでいても一目で目につきます。

浮遊工作室(ミステリィ制作部)
『スカイ・クロラ』公式ページ
中央公論社

 『青の炎』貴志祐介 著
青の炎
 本屋に行ったら角川の夏の販促?が始まっててたので『青の炎』を買ってみた。
 映画『青の炎』はすごくイイ映画でした。キャストからアイドル映画かな?と期待してはいなかったんですが、特に主人公の心理描写が印象的でどんどん深みにはまりつつも自分を失わない少年の姿に心を奪われました。ジャンルはいわゆるミステリィ、ただ殺人のトリックよりもこの少年がなぜ?という心の動きに重点が置かれて(いるはず)ます。すでに映画でストーリーを知ってますが原作が楽しみです。

web KADOKAWA
発見。角川文庫

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